鈴本演芸場2月上席夜の部
2/6(木)、鈴本演芸場2月上席夜の部に行ってきた。
・甚語楼「真田小蔵」
・のだゆき 音楽
・百栄「落語家の夢」
文菊師匠「夢の酒」
お花さんが実に女らしく、また御新造さんが実に色っぽい。 なんなんだ、この文菊師匠の色っぽさは。 前に天どん師匠が文菊師匠のことを「エロ坊主」 みたいに言ってたけど…ぶわははは。
(そういえば関係ないけど小ゑん師匠がさん喬師匠のことを「 ぱっと見いい男みたいだけど、よく見るとスケベなスヌーピー」 って言ったの、最高。小ゑん師匠は新作のタイトルもそうだけどほんとにセンスがいいよなぁ…)
大旦那が優しいかどうかが私にとっては結構重要なポイントなんだ けど、文菊師匠のは大旦那がとても優しくていい感じ。
「わかったよ。お花。じゃ夜寝る時に(夢の女に会えるように) 唱えてみるよ。え?いま?いまじゃなきゃだめ?ああ、 泣くんじゃない。いいよ、行くよ。」
あと夢の女に会って冷を勧められた時に「いえ、待ちますよ。 燗が付くまで。 昔は仕事が終わって帰ってきて膳の上に熱燗が3本ばかりも乗って ないと怒ってずいぶん女房を泣かせましたが。 今はすっかり気が長くなりました」と言いながら、 しばらくすると「まだですか?」 というのに酒飲みの卑しさが出ていて好き。
色っぽい「夢の酒」だったー。
楽一さん 紙切り
最初のお題が「きりんの親子」。そう言われた楽一さんが「え?」 と聞きなおすと、注文を出したお客さんが「 出産した後の赤ちゃんのきりん…」。
「え?出産?出産した直後、ですか?!」
「あーーいや、直後じゃなくていいよ。」
「で、ですよね?しばらくたってからでいいですよね?」
…ぶわはははは。おかしい~。
次に「夢の酒」のお題が出たら、「え?あれ?あーさっき出た? 文菊師匠が?」と言ったあと、(おそらく独り言で)「 聴いてなかったんだよな…しまったな…あ、 でも前にテレビで見た…」。
「あれですよね?酒を飲む噺ですよね。色っぽい? 女性と差し向かいで…酒を酌み交わす…ですよね?」
で、しばらくして切り始めると、「お囃子もね… お題に合わせて即興で弾いてるんですよ。この曲は…ちょっと… どうかと思いますけど…(酒が飲める酒が飲める酒が飲めるぞ―― ♪)」
で、 取りに来た女性のお客さんが受け取った後に楽一さんに握手を求め ると、握手をした後ですごく恥ずかしそうな楽一さん。
「は、恥ずかしいですよ…だって見られてるんだもん…」
最後に出たのが「明智光秀」。「え?」と驚く楽一さんに「 きりん繋がりで」とお客さん。
やるなー。
この日は取りに来るお客さんがみんな最初の女性をまねして握手を 求めたりするのもおかしくて、楽しかったー。
甚語楼師匠「真田小蔵」
お客さんのノリがよかったからなのか、のりのりの「真田小蔵」。
おとっつぁんのきんちゃんの言葉への食いつき方がハンパなくてそれだけでおかしい。
お小遣いをもらって外に遊びに行っちゃった!と聞いて「おまえ!そういうときこそいないとだめじゃないか!」ってほぼ悲鳴(笑)。
考えてみれば父親が息子の話を聞かされてるだけの話なのにこの臨場感。
とっても楽しかった。
お小遣いをもらって外に遊びに行っちゃった!と聞いて「おまえ!そういうときこそいないとだめじゃないか!」ってほぼ悲鳴(笑)。
考えてみれば父親が息子の話を聞かされてるだけの話なのにこの臨場感。
とっても楽しかった。
百栄師匠「落語家の夢」
こういう最中(ウィルス騒ぎ、極寒)にお客様が来てくださるのは本当にありがたいです、と百栄師匠。
もうやらなくなってしまいましたけど、以前はここで早朝寄席というのをやってまして。最後の頃は落語ブームもあって立ち見がでるぐらいになってましたけど、私が二ツ目になりたてのころは本当にお客さんが少なかった。喬太郎、たい平という売れっ子が出ても30名は入ればいい方で。少ない時は3名とかざらでした。
そういう時に来るお客さんはとにかくすごい熱を感じましたね。とにかく安い値段で落語を見るぞ!!という熱。この人たちはたとえばこの会場のエレベータ、エスカレータが止まって階段も水浸しになって入れなくなっても、縄梯子をかけたらそこを伝って登ってくるだろうな、という…熱がありました。
こういう最中(ウィルス騒ぎ、極寒)にお客様が来てくださるのは本当にありがたいです、と百栄師匠。
もうやらなくなってしまいましたけど、以前はここで早朝寄席というのをやってまして。最後の頃は落語ブームもあって立ち見がでるぐらいになってましたけど、私が二ツ目になりたてのころは本当にお客さんが少なかった。喬太郎、たい平という売れっ子が出ても30名は入ればいい方で。少ない時は3名とかざらでした。
そういう時に来るお客さんはとにかくすごい熱を感じましたね。とにかく安い値段で落語を見るぞ!!という熱。この人たちはたとえばこの会場のエレベータ、エスカレータが止まって階段も水浸しになって入れなくなっても、縄梯子をかけたらそこを伝って登ってくるだろうな、という…熱がありました。
そんなまくらから「落語家の夢」。
この間、はん治師匠を前にこの噺をするという企画があったけれど、あの時はちょっとソフトにやってたんだな、というのがわかる(笑)。
鈴本でこの噺を聞くというのがもうそれだけで二割増しにおかしくて。
「落語家ちゃんを買うことはできますか?」
「え?…あ、そうなりますと私ではちょっと…」
「あらでもあなたはお茶子さんでしょ?売店で…」
「ええ、売店でおせんべいとかお茶をお売りしてますけど、それと落語家ちゃんとはちょっと別なので…上の者を呼んできます。あ、ちょうどよかった。あつしさん!(実名)」
鈴本でこの噺を聞くというのがもうそれだけで二割増しにおかしくて。
「落語家ちゃんを買うことはできますか?」
「え?…あ、そうなりますと私ではちょっと…」
「あらでもあなたはお茶子さんでしょ?売店で…」
「ええ、売店でおせんべいとかお茶をお売りしてますけど、それと落語家ちゃんとはちょっと別なので…上の者を呼んできます。あ、ちょうどよかった。あつしさん!(実名)」
〇〇流は野性味が強いからペットとして飼うのはちょっと…とか、あの師匠は見た目もかわいいし落語もかわいいですけど実際は結構めんどくさいですとか、落語家ちゃんはたいへん嫉妬深い生き物なので多頭飼いには向きません、とか。
毒の多さもあのふにゃふにゃした語り口だと猛毒に感じさせないのもすごいところ。
毒の多さもあのふにゃふにゃした語り口だと猛毒に感じさせないのもすごいところ。
笑った笑った。楽しかった。