りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

白酒・甚語楼ふたり会

12/12(木)、お江戸日本橋亭で行われた「白酒・甚語楼ふたり会」に行ってきた。

・あられ「子ほめ(序)」
・白酒「家見舞い」
・甚語楼 「味噌蔵」
~仲入り~
・甚語楼 「時そば
・白酒「御慶」


白酒師匠「家見舞い」
あられさんが不測の事態で「子ほめ」の最初の部分をやっただけで下がってしまったので、慌てて着替えて出てきた白酒師匠。笑顔。
外と中で温度差があるとこういうこと、あるんですよ。でも今日は…あったかですけどね…。
自分も鈴本のひざ前の出番で鼻血を出したことがあるというエピソードを紹介して「家見舞い」。

道具屋のおやじが出してくる品物を最初「いいな!これいいな!」と喜んで、値段を聞いて「あ、だめだな。お前もだめだろ?あ、こいつがいやだって」の繰り返しがなんといえずおかしい。
はっきり持ってるお金を言えなくて発音がフランス語っぽくなるのもたまらない。

瓶を買ってから二人で洗うんだけどそのしぐさもめちゃくちゃおかしい。
テンポ、しゃべり、しぐさの全てが絶妙で笑った笑った。


甚語楼師匠「味噌蔵」
もったいない、という日本語にぴったりの外国語はないという話から、師匠自身がなかなか物を捨てられないというまくら。
きれいな缶に小さくなっちゃった服。小さくなったっていっても服が小さくなるわけないから自分が大きくなっちゃってる。でもいつか痩せたら着ようと思って大事にしまってある。

…わかる!!私も「痩せたら着よう」という服がどれだけ残してあることか…。時々「もう痩せないよ…」という気持ちになって袋にまとめるけど、これがなかなか。

そんなまくらから「味噌蔵」。
けちべえさんが異常なほどのケチなのでここまでくると漫画チックで笑ってしまう。
渋々おかみさんをもらって初日からおかみさんを二階に上げちゃってあんまりなんだけど、寒い晩に自分のせんべい布団を嘆いて「そういえばおかみさんはふかふかの絹布の布団を用意してきてたな」「貸してくれないなんて情がない」と言うのも笑ってしまう。
寒いから二階に上がって…のくだりも、繰り返しがおかしくて微笑ましい。

子どもができて弱り果てて番頭さんに相談するところは見ていて「うううん…」と思うけど、無事に生まれたと聞いて「こんなあたしでも本当に嬉しい」と喜ぶ姿に救われる想い。

その後の展開は、こんな奇人の主人の扱いに慣れてる番頭さんが大活躍で、奉公人がか語る「当家のお味噌汁はお味噌汁じゃない。そしるです」の言葉に実感がこもっていて、気の毒になるやらおかしいやら。

楽しかったー。あとは主の締め付けがこれ以上きつくならないことを祈るなぁ…。


甚語楼師匠「時そば
近所の洋食屋で「落語好き」のお客さんが奥さんに話している内容が耳に入って食べた気がしなかった、というまくら。
そうなんだろうなー。と思いつつ、私も友達と飲んだりするときは好き放題話してるから近くに噺家さんがいないか気を付けるようにしよう…どきどき…。

そんなまくらから「時そば」。
最初の客の食べるそばがほんとにぽきっと音がする!おいしそう!
二番目の客の食べるそばはほんとに太くて腰がないのが音でわかる。

スピードがあって楽しかった。

 

白酒師匠「御慶」
楽しい!年末に白酒師匠の「御慶」が聴けたらめっちゃ幸せだ。
「ぎょけいっ!」という素っ頓狂な声が楽しくて大笑いだった。