りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

白酒・甚語楼ふたり会

8/4(土)、お江戸日本橋亭で行われた「白酒・甚語楼ふたり会」に行ってきた。


・あおば「金明竹
・甚語楼「胴斬り」
・白酒「木乃伊とり」
~仲入り~
・白酒「うなぎや」
・甚語楼「不動坊」


甚語楼師匠「胴斬り」
我々落語家にとって師匠っていうのは本当に絶対的な存在で、と甚語楼師匠。
前座の頃は毎日師匠のお宅に伺います。もうこれは毎日なので何も考えなくていい。
二ツ目になると難しい。毎日行くことはないけど、必要なときは行かないといけない。でもその必要なときっていうのが難しい。寄席の初日は行くとして、でもそれで油断してると大事な時に行ってなくてしくじりになるなんてことはざら。私もしょっちゅうしくじりました。
そして真打。真打になると「来なくていい」と言われる。でもだからってずっと行かないのもよくない。でも行っても何かやろうとすると「(真打なんだから)やらなくていい」って言われちゃう。だから行くタイミングとかそういうのが難しい。
私、何日か前にふと師匠宅に伺ったんですけどね、師匠もおかみさんもすごく機嫌がよくて、おかみさんにコーヒーいれていただいたり、「このあと仕事ないの?じゃわかめ持って帰りなさいよ」とわかめをいただいて、「そうめんもあるのよ」と言われて「じゃいただきます」と手に取って「何分ぐらい茹でるんですかね」と説明書きを読もうとして「最近細かい字が見えづらくなって」と言ったら師匠に「じゃこれ持ってきな」と老眼鏡までいただいちゃって。…いったい自分は何をしに行ったんだろう、っていう…。

…ほんと大変そうだなぁ…。そういうタイミングとかそういうの、電話して聞けばいいのでは?と思うけど、そういう問題じゃないんだろうなぁ。きっと師匠にもよるんだろうけど、でも行きすぎればうるさいし、全く行かないと不義理だし…程の良さが求められるんだろうなぁ。

そんなまくらから「胴斬り」。

辻斬りに遭った男。なんだ、あの侍だな。このやろ、待ちやがれ!このやろ!とじたばたするおかしさ。」
「脚がなくなっちゃった。どこに行っちゃったんだおれの脚。おーーい、脚ーー。脚ーー。あ、いたいた!こっちこっち!こっちだよ」。
また通りかかった兄貴分がその姿を見てすごい驚くんだけど「家に帰りたい」と言われると「おれが連れて帰ってやる」と言う優しさ。
また家に着いておかみさんに「驚くなよ。驚くなっていうのが無理だと思うけど驚くなよ」と言って上半身だけになった亭主を見せるとたいして驚かないのがすごいおかしい。それを見て兄貴分が「え?動じないね?」。ぶわはははは。

さらに次の朝訪ねてみると「あら。どうしたの?」って平然としているおかみさん。
本人も「あれ?なんか用?」

奉公先のこんにゃく屋を訪ねた時の下半身との会話のシーン。指で足を表すんじゃなくて腕を使って、というのは初めて見た。

テンポの良さときゅっと引いたおかしさがたまらない。大好きな噺を大好きな甚語楼師匠で聴けたの、嬉しかった!


白酒師匠「木乃伊とり」
飲んでお世辞を言われてどんどん嬉しくなっちゃう飯炊きの清蔵のはしゃぎぶりが最高におかしい。
芸者の手を握れと言われてからの恥ずかしがり方の激しさに大笑いだった。


白酒師匠「うなぎや」
これぐらいの短い噺の白酒師匠の面白さはほんとにすごいなぁ。
うなぎやの主人が捕まえろと言われたうなぎについて「あれには女房子がいる」とか「今仕事が伸び盛りで有望株」とか言うのがおかしい。楽しかった。


甚語楼師匠「不動坊」
また「不動坊」。私には間違いなく不動坊の幽霊が憑いてるね。
なにせ南なん師匠の不動坊を死ぬほど見てるのでどうしてもそれと比べてしまうんだけど、甚語楼師匠の吉さんは若くて勢いがある。おたきさんと聞いての食いつきの激しさに大笑い。
そしてマッチを擦るところ。甚語楼師匠の指が一本一本とじていって丸まっていくところがとてもきれいでうっとり。

前座の幽霊が登場して名乗っただけで芸がまずいのが伝わってくるのはなぜなんだろう(笑)。
面白かった。