りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭12月下席夜の部

12/28(金)、末廣亭12月下席夜の部に行ってきた。

・錦平「紀州
・ぺぺ桜井 ギター漫談
・歌之介「龍馬伝
・南喬「粗忽の釘
~仲入り~
・さん助「三助の遊び」
・ホームラン 漫才
・ひな太郎「幇間腹
・才賀「台東区の老達」
仙三郎社中 太神楽
・今松「芝浜」

南喬師匠「粗忽の釘
何度見ても楽しい。
「どちらさまですか」と聞かれて「どちらさまってほどのもんじゃねぇんですよ」。
「どういうご用件ですか」
「用ってほどのもんはねぇんですよ」
ぎょろっとした大きな目と大きな手と大きなしぐさ。独特のゆったりした空気が流れて見ていてほんとに幸せだ。


さん助師匠「三助の遊び」
満員のお客さんの反応がよくて、ぴかーっと明るい「三助の遊び」。
この日は5列目ぐらいで見ていたんだけど、声もよく響いてえもいわれぬおかしさが出ていた。
花魁同士の会話が妙に色っぽくてそれが意外で楽しい。
サゲもわかりやすくきまってよかった~!
さん助納めが「三助の遊び」ってなんかとっても幸せだ。


今松師匠「芝浜」
昨年に引き続き落語納めに今松師匠の「芝浜」って素敵すぎる。
くまさんがほんとに気持ちのいい人物に描かれていて、酒におぼれていてもどこか憎めない。
おかみさんに「夢だ」と言われてストンと納得するところも、くまの素直な人柄が出ていて好きだ。
出禁のお客さんの所に行って頭を下げるところも、へりくだりすぎてないところがさっぱりしていて好ましい。
またお客の方も最初はけんもほろろだったのに魚を見てけろっと機嫌を直すところもいかにも江戸っ子という感じがして好き。

みそかの夫婦の会話もじめじめしたところがこれっぽちもなくて、「お前のおかげだ」と感謝するところが素敵。
全くくさいところやいやらしいところがなくて、だけどしみじみと夫婦の情愛がにじみ出ていて、じんわり涙。
素敵な「芝浜」。素晴らしい落語納めになった。