りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

赤坂倶楽部 さん光百席道

10/4(木)、赤坂会館で行われた「赤坂倶楽部 さん光百席道」に行ってきた。

・さん光「ん廻し」
・さん光「粗忽の釘
~仲入り~
・さん光 (ナイショ)


さん光さん「ん廻し」
私はさん光さんの会に行くようになってまだそれほど日が経っていないのだけれど、常連さんたちにはおなじみの噺らしい。
なぜ「ん廻し」をやったかというと、NHKの新人演芸大賞に今回初めて参加しまして…その時にやったのがこの「ん廻し」でして…見事に落ちましたので…やってみました、と。
この番組の予選は、予選の模様を録画してそれを審査員があとから見て投票するという方式らしい。
で、観客がいないところで落語をやるのはやりづらかろうということで笑い屋さんを集めてるらしいんだけど、何度も出てる人に聞くとこれはこれでやりづらい、と。
というのは、笑うのが仕事なもんだから普段笑いが起きないようなところで笑いがおきるもんだからちょっともたついてしまって時間が伸びてしまうんだとか。
制限時間11分以内というのがルールなので注意しないと。
そうしたら私の高座、この笑い屋さんがしーんとしてしまい、9分で終わっちゃいました。

…ぶわはははは。
いやいや、ちゃんと面白かったよ、「ん廻し」。
早とちりのトメちゃんが素っ頓狂で楽しくて。ま、演芸大賞向きの噺ではないような気はするけど。(もう少しストーリー性があった方が…)


さん光さん「粗忽の釘
九州に帰ったときに甥っ子の保育園に迎えに行ったときのエピソード。
以前は「さん光!」と呼び捨てにしていた甥っ子に「さん光じゃない。さん光様と呼べ」と教えると素直に従う甥っ子。しめしめと思っていたら、保育園に迎えに行って窓から甥っ子の姿を探していると甥っ子の方がさん光さんに気づいてくれて「あ!さん光様だ!先生、さん光様が来た!」。
するとそれを聞いてほかの子たちも「さん光様?」「さん光様!!」。
なんかとってもあやしい感じになってしまった…。子供は素直だから下手なことを教えられないな、と。
と話した後「子どものまくらだからってこの後に初天神とかやるわけじゃありませんよ!小児は白き糸のごとし…とか言いませんから」。
そんなまくらから「粗忽の釘」。
ぴかーっと明るい大工さん。のろけもかわいい。
せっかくだから(?)もう少したっぷりやってほしいような気がしないでもなかったかな。


さん光さん ナイショ
仲入り後はナイショの噺。「もう二度とやらない気がします」と言っていたけど、この日の三席の中で一番よかった!
合ってると思う。
二度とやらないなんておっしゃらず、また何かの機会にぜひ。

さん光さんがまくらで「私はあまのじゃくなので」とおっしゃっていて、思わずふふふと笑った。
私の好きな噺家さんってみんな自分のことを「あまのじゃく」「ひねくれてる」って言うんだよね。私がそういう噺家さんが好みなのか、あるいは噺家になろうというような人はみんなひねくれているのか。
さん光さんは、内向的な感じがありつつ中から湧き出てくる明るさもあって、そこが私は好きなんだけど、多分結構な照れ屋なんだろうなと感じるときが…。
開き直って弾けきったさん光さんが見てみたい。