りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

池袋演芸場10月上席昼の部・夜の部

10/5(木)池袋演芸場10月上席昼の部、夜の部に行ってきた。

昼の部
・寿伴「寄合酒」
・わさび「釜泥」
・やまと「子ほめ」
・美智・美登 マジック
・龍玉「強情灸」
・扇生「巌流島」
・おしどり 音曲漫才
・春輔「ぞろぞろ」&かっぽれ
木久蔵「看板の一」
・ストレート松浦 ジャグリング
・馬石「元犬」
~仲入り~
・志ん陽「代書屋」
・小さん「長短」
・小菊 粋曲
・雲助「禁酒番屋

わさびさん「釜泥」
とっても面白かった。噺自体もあんまり寄席でかからないのでポイント高いな~。


やまと師匠「子ほめ」
あれ?こんなに間合いをとる師匠だったっけ。なんかちょっともっさりした感じがしていらいら…。私はもっとテンポがいい軽い落語の方が好き。


龍玉師匠「強情灸」
なんかとってもくさくなっていて、どうした?やりすぎてこうなってしまった?
ある意味面白いけどなんかくどい。人情噺風「強情灸」(笑)。

扇生師匠「巌流島」
この噺が大好きっていうのもあるけど、最初から最後まで楽しかった~。
好きだな、この師匠。身のこなしがよくてテンポがよくて軽くて。もっと見てみたい。


春輔師匠「ぞろぞろ」&かっぽれ
ゆったりした語り口で演芸場が一気に民話の世界に。
楽しい~!こういう噺をこういうゆったりした淡々とした語りでされるとたまらないなぁ。今まで聞いた誰の「ぞろぞろ」とも違う。すごい魅力的。
落語の後のかっぽれもとても楽しかった!


木久蔵師匠「看板の一」
木久蔵師匠、前は嫌いだったけど最近だんだん好きになってきた。
「最近ほめられることがないじゃないですか。みなさんもそうじゃないですか。子どもの頃は何をやってもほめてもらえたのに大人になってからは全然ほめられない。それで私なんか精神的にバランスを崩してきちゃって。そうしたらこの間、歌丸師匠とお仕事を一緒にさせていただいたんですけど、師匠が私の高座を袖で聞いていて下さったんです。それで降りて行ったら師匠に呼ばれたんです。ドキドキするじゃないですか。その時の歌丸師匠の言葉。”最後まで噺を覚えてえらい!”久しぶりにほめられちゃいました。それも歌丸師匠に。すごくないですか?」

…わはははは。
この甘ったれちゃん爆発のまくらもたどたどしい落語もなんか嫌いじゃないんだよなぁ。なんだろな、〇平師匠や花〇師匠は嫌いなのに。

「看板の一」、親分さえもふにゃふにゃしてたけど、なんか面白かった。楽しい。


馬石師匠「元犬」
シロがかわいい…。物言わずに腰をひねってポーズをするだけでおかしい。もうこの師匠の動物は反則っていうぐらいかわいいな。


雲助師匠「禁酒番屋
こういう噺をするときの雲助師匠が本当に楽しそうで、見ているこっちもほんとに楽しくなる。
最初から最後までおかしくて笑い通しだった。

 

 夜の部
・一花「金明竹
・朝之助「幇間腹
・さん助「浮世根問」
・にゃん子金魚 漫才
・窓輝「庭蟹」
・天どん「ハーブやっているだろ!」
・正楽 紙切り
・一琴「初天神
・小里ん「碁泥」
~仲入り~
・柳朝「蜘蛛駕籠
・歌武蔵「無精床」
・仙三郎社中 太神楽
・一之輔「粗忽の釘

 

さん助師匠「浮世根問」
なんだかわからないけどべらぼうに面白かった!
八五郎の質問に都々逸づくしで答えるご隠居もおかしかったんだけど、「死ぬとどこへ行きますか」「西だ」「西って言うとどっちですか」から始まって、だんだん隠居がめんどくさくなっていくところのくだりがもう…ほんとにばかばかしくて。
これはさん助師匠、第二の「雑排」になるやもしらん。


窓輝師匠「庭蟹」
「楽屋仲間と飲みに行くのは楽しい」と窓輝師匠。
だいたいが芸論…という名のその場にいない噺家の悪口。どういう話かといったら、こういう場では言えません。でもこの後楽屋に来て飲みに誘ってくれたら…ペラペラしゃべります。
一緒に飲んでるとそのうちシャレの言い合いみたいになることがあって、噺家同士だとシャレを言いあっても絶対に笑わないんだけど(悔しいから)、酔いが進むにつれ、なんかの拍子に笑いが止まらなくなることがあって。
そんなまくらから「庭蟹」。洒落がわからなくて本気で怒り出す旦那がおかしい。この噺、あんまりかからないけど、好きだな。

 

天どん師匠「ハーブやっているだろ!」
池袋演芸場を舞台に、客が2人で全くウケなかった噺家の噺だから、もう大ウケ。
この噺、何回も聴いているけど、確かに池袋で聞くと格別面白い!
客席がどんどん盛り上がって行くの、気持ちよかった。


小里ん師匠「碁泥」
奥さんから物言いが入って碁が打てなくなったと言われ、じゃあこうしたらいいんじゃないかああしたらいいんじゃないかと話すところ。碁を打ち始めて夢中になって行くところ。泥棒がまざってくるところ。すべて楽しい。
サゲがほんとに大好き。このサゲを言って幕が下りて仲入りに入る流れが完璧すぎる。すばらしい!

一之輔師匠「粗忽の釘
一時期一之輔師匠を追っかけて見に行っていた時、よく当たった噺。あの時はこの噺だとちょっとがっかりしてたな。
スピードがあってもう最初から最後まで駆け抜ける感じで楽しい。この噺自体の面白さが…というのはあるけど、もう完璧に一之輔粗忽の釘ができあがっているから、いいよなぁ。
テッパンの楽しさを満喫。