カッコーの歌
★★★★★
「あと七日」意識をとりもどしたとき、耳もとで言葉が聞こえた。わたしはトリス、池に落ちて記憶を失ったらしい。少しずつ思い出す。母、父、そして妹ペン。ペンはわたしをきらっている、憎んでいる、そしてわたしが偽者だという。なにかがおかしい。破りとられた日記帳のページ、異常な食欲、恐ろしい記憶。そして耳もとでささやく声。「あと六日」…わたしになにが起きているの?『嘘の木』の著者が放つ、傑作ファンタジー。英国幻想文学大賞受賞、カーネギー賞最終候補作。
「嘘の木」が面白かったので読んだんだけど、こちらの方がもっと好き!
冒頭は家にいながら囚われているような息苦しさだったのが、そこから飛び出して行ったとたんに物語の疾走感がどんどん増してきてドキドキワクワク!
信頼が生まれて初めて幼さや弱さを表に出すことができるんだなぁ。
魔法の要素もたっぷりで、成長と友情の物語でもある。素晴らしかった。