りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第472回 花形演芸会

9/22(土)、国立演芸場で行われた「第472回 花形演芸会」に行ってきた。

・桜子「八百屋お七
・遊京「弥次郎」
・笑好「ラーメンマスター」
・のだゆき 音楽パフォーマンス
・さん助「景清」
~仲入り~
・扇遊「厩火事
宮田陽・昇 漫才
・馬るこ「大工調べ」

遊京さん「弥次郎」
久しぶりに見た遊京さん。
前座の頃はわざとゆーっくり淡々と抑揚なくつまらなくやってるイメージがあったけど、そういう感じはなくなってフツウに面白かった。フツウに面白かったっていうのもなんかなげやりな言い方だけど。フツウに。自然に。そんな感じ。

 

のだゆきさん 音楽パフォーマンス
技術があるんだから、あのまーーったりした喋りとしょうもないパフォーマンスはやめて、もっと演奏を見せてくれればいいのに、といつも思う。

今日もいつもとおんなじだなぁと思っていたら、持ち時間が長かったせいか、普段やらないすごーく大きなリコーダーを出してきて「竿竹屋」をやったのが、すごい意外だったのとツボにはまったので、めちゃくちゃ笑った!


さん助師匠「景清」
プログラムを見た時に、こここの位置は…おそらくかなりひんやりした雰囲気になっている可能性が高いからさん助師匠ピーンチ!と思ったんだけど、まくらなしで「景清」。
杖をつくしぐさで何度もすべる!(ウケない意味のすべるじゃなくて、扇子がかくっとなる!)国立の高座はピカピカに磨き上げてあるからすべりやすいんだろうね。でも杖が滑ったら盲人は転ぶでしょう…。気を付けて~。
前半部分、定次郎のひねくれててやけっぱちなところが少し伝わりづらい。定次郎のチャーミングなところが伝わればもっと客席を味方にできる気がするなぁ。
でも満願の日に目が開かなくて観音様に毒づく定次郎。それをなだめる旦那とのやりとりはよかったな。
あと旦那が雷に打たれた定次郎を置いて逃げ帰ってしまうところ。他の人の「景清」ではそこにいつも疑問が残っていたんだけど、旦那が定次郎の悪心に観音様がお怒りになったと思って逃げたというのがわかって、納得。

そしてさん助師匠の「景清」で一番好きなのが、観音様が「善哉」と言いながら飛び出してくるところ。
観音様が出てきたと分かった定次郎が「ありがてぇ!直談判だ!」とお願いすると「お前は悪心がすぎるからだめだ」と観音様。
「ええ?だめ?どうしても?片目だけでも開かない?あーーー観音様にお前の目はだめだと請け合われちゃったよ」と定次郎ががっかりすると「お前は駄目だが、おふくろさんの信心に免じて、お前が生きてる間、目を貸してやろう」と観音様。
それが景清の目だと聞いて「そりゃ古いんじゃないの?見えるの?」と聞くと、観音様が「だから3日前から塩水につけておいた」って…わはははは。

言うだけ言って自分で扉をしめて去っていく観音様のばかばかしさ。そしてこのサゲ。すごく落語らしくて好き。
ほとんどの噺家さんが月が見えて喜ぶところで終わるのに、このサゲまでちゃんとやるところが好きだなー。

定次郎がやけになって歌う歌もちょっと調子ははずれてるけど楽しくていいな。
よかったー。


扇遊師匠「厩火事
この会にゲストで呼ばれたのが嬉しいと扇遊師匠。
弾むような高座でめちゃくちゃ楽しい「厩火事」。
三言ぐらい多いお光さんのうるさいけどチャーミングなところが伝わってくるし、亭主も何を考えてるかわからないけど魅力があるし、相談に乗ってあげる旦那の優しさも伝わってくる。

楽しかった~。


宮田陽・昇先生 漫才
寄席で見ていて一番好きな漫才師。とってもウケてたのが自分の手柄のように嬉しい(笑)。