りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

むかし家今松 独演会・秋

11/8(土)、国立演芸場で行われた「むかし家今松 独演会・秋」に行ってきた。
土日の夜はできるだけ家で過ごすようにしているのだけれど、どうしても行きたい会のときは致し方なし。って自分に甘すぎ…。でも今松師匠の独演会ですもの。行かないわけにはいかない。

・立川らく人「出来心」
・立川笑二「元犬」
・むかし家今松「二丁蝋燭」
〜仲入〜
江戸家猫八 物まね
・むかし家今松「敵討 札所の霊験」

らく人さん「出来心」
今松師匠の独演会に立川流から二人出るっていうのも面白いなぁ。どういう基準で選んでいるんだろう。
らく人さん、初めて見た前座さんだったけど、なかなか。

笑二さん「元犬」
この会でいつも前座をつとめていた笑二さん。このたび二つ目に決まったのでここに出るのは今回が最後になると思います、と。
笑二さんの「元犬」は普通の「元犬」じゃない。八幡様の前で白が「お前は次の世には人間になれるよ」と可愛がられているとそこに乞食が来て「人間なんて全然良くないぞ」という。これが後々効いてくるのだ。
私はこの噺は人間になった白をすぐに家に連れて帰って世話を焼いてやるかずさやの主人が好きなので、白に調子を合わせながらしょっ引いてしまえと陰で言ってるのはちょっと悲しかったんだけど、でもその分奉公先の主人が白を気に入って白の元犬な行動をいちいち「いいねぇ」と喜ぶ主人が面白いから、これはこれでありかも。

今松師匠「二丁蝋燭」
「二丁蝋燭」って初めて聞くタイトルなんだけど、「味噌蔵」の前半部分なんだね?
酷いよなぁ、このけちべえさん。おかみさんにおまんまを食べられたくない、子どもなんて金がかかってしょうがないからいらない…。ひどいなぁと思うけどあまりのケチケチぶりに思わず笑ってしまう。

今松師匠「敵討 札所の霊験」
なんと1時間半に及ぶ大ネタ。
長くて重いと聞いて覚悟していたんだけど、そんなにおどろおどろしくなくて結構笑えるところもあったので私は案外楽しんだんだけど、中にはいびきをかいて寝てる人も(笑)…。
結局のところ最後まで聴くと水司又市はすごい悪党なんだけど、途中までそうは思えず…まんまとだまされた。
人をひとり殺して逃げ延びてしまうと、一人殺すのも二人殺すのも一緒になってしまうのかなぁ。

私はあまり大ネタって得意じゃなくて、落語は軽めの滑稽噺の方が好きなんだけど、こういうどう転ぶかわからない噺にじーっと耳を傾けるのも嫌いじゃない。
いやしかしよくこれを1日でやろうと思ったよ…。この日は昼間も落語を聞いていてダブルヘッダーだったので、終わった時はさすがにへとへとだった。