りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

三遊亭圓馬「北の独演者 第一回」

7/26(金)、梶原いろは亭で行われた三遊亭圓馬「北の独演者 第一回」に行ってきた。
新しく始まった圓馬師匠の独演会。うれしい!!
初めていくハコだったので迷うんじゃないかと不安でいっぱいだったけど、どうにかちょい迷いぐらいでたどり着けた。
花座を大きくしたような会場で高座も高いからどこからでも見やすい。良い!

・馬ん次「真田小僧
・圓馬「ねずみ」
~仲入り~
・圓馬「粗忽の使者」


圓馬師匠「ねずみ」
ここは町おこしで作られた寄席。でも来てみたら分かると思うんですが、町が…ない…?なにもないところですね、ここは…。
以前はお江戸日本橋亭で年に4回独演会をやっていたんですが、やる噺がなくなってしまいましてしばらくお休みしてました。
久しぶりの独演会ということで、あくまでも噺の方は私がやりたい噺を選ばせていただくということで…お客様のご要望には沿わない噺になってしまうかもしれませんが、そこはご了承ください。

…うおおお。寄席や江戸噺の時とはまた違った感じの圓馬師匠。なんか「素」を垣間見れるようでうれしいぞ!

そんなまくらから「ねずみ」。
子どもがとてもかわいくて、甚五郎は品があって落ち着いた感じ。
甚五郎に「おじさん…布団を敷いたりかけたりして寝たいですか?」「おじさん…ご飯食べたいですか?」と尋ねたり、「あたし、お酒はいただきません」と言ったりするのが、全然生意気な感じがしなくてかわいらしい。

ねずみ屋の主人が語る「愚痴」も、酷い話なんだけど静かな諦念のようなものが漂っていて、子どもが「少しでもお客さんを泊めて自分たちで商売をしようよ」と言い出す気持ちがなんかわかるような…。

甚五郎のねずみがあるという看板を見てねずみ屋を訪ねてくる二人組が、えらいなまっていておかしい。
それだけじゃなくて時々、えっ?!と驚くようなギャグが入るのが、圓馬師匠のきれいな落語とのギャップがあってドキッとしてすごくおかしい。

じんわりと優しくてかわいい「ねずみ」、よかった~。


圓馬師匠「粗忽の使者」
地武太治部右衛門がいかにも侍らしく丁寧でしゃちこばっているのにやることなすことめちゃくちゃなのがおかしい。
また、着いた先のお屋敷で、地武太治部右衛門の様子を覗き見た大工のとめっこのいかにも職人らしいおっちょこちょいぶりも楽しい。
「指先に力量のある者」って…ぶわははは!!

一席目と打って変わってにぎやかでスピード感のある噺。このギャップがたまらないなぁ。

次回は、9月20日(金)18:30開演とのこと。楽しみ!