りつこの読書と落語メモ

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柳家小はんの会

10/5(金)、湯島天神参集殿で行われた「柳家小はんの会」に行ってきた。
かわら版にも落語協会のホームページにも出ていないこの会。twitterで見てその情報だけを頼りに。
この日は赤坂で春輔師匠の会、上野広小路亭で遊吉師匠の会があって、なぜ行きたい会は重なってしまうのだ…と迷いつつ、しかし迷った時はより渋い方に行こうと決めているのでこちらの会へ。
予想に反して座布団の席が多かったので前の方に座ることができた。


・さん福「一目上り」
・小はん「禁酒番屋
~仲入り~
・小はん「明烏


小はん師匠「禁酒番屋
お酒のまくらから「禁酒番屋」。
私は小はん師匠は寄席の浅めの出番でしか見たことがなかったので、こういう長い噺をやる師匠は初めてでとても新鮮!
番屋の説明のところで、荷物を改めたり酒を飲んでないか確かめるのに風船をふくらませたり…に大笑い。
番屋の侍は厳格な雰囲気。でも水カステラで相当酔っぱらう。もうべろんべろん。
中身を改めるしぐさが少し大変そう…だったりはしたけど、楽しい「禁酒番屋」だった。
仲入りに入る前に小はん師匠が「ロビーに水カステラもご用意してます」と言ったのがかわいかった~。

 

小はん師匠「明烏
世の中目まぐるしく変わって「携帯電話」なんという結構な物ができて…電話を持って出かけられるんですからまことに便利ですな。
これさえあれば、電車の時間も調べられる、地図にもなる、お財布にもなる…しかも電話もかけられるっていうんですから。

…ぶわははは。

そんなまくらから「明烏」。
大旦那がいかにも大旦那らしく品が良くて威厳があってでもお茶目でまさに小はん師匠そのものでぴったり。
で、帰ってきた若旦那。これが清潔感があって真面目でかわいらしくて…うわーー、なんか意外にもといったら失礼だけどすごく若々しくてチャーミング!
おこわを2杯おかわりして太鼓を叩いて帰ってきた若旦那に大旦那があきれてお説教をすると「でしたら源兵衛と太助さんに誘われたので観音様の裏にあるお稲荷様にお籠りに行ってもよろしいでしょうか」と若旦那。それを聞いてピンときた大旦那のにっこり喜びようがなんともいえずかわいい。
「そうだそうだ。あそこには結構なお稲荷様があって私なんぞ若いときは通いすぎて親父に蔵に放り込まれたことがある」に笑う。

また、源兵衛と太助もいかにも町内の若い者らしくお金持ってなさそう、なのがおかしい。
お茶屋のおばさんが「御巫女頭」と呼ばれて店の女の子たちと笑いをこらえるところもなんともいえずかわいいし、ようやくここがお稲荷様じゃないと気付いた若旦那が「けがらわしい」と本気で嫌がる様もかわいらしい。
若旦那を引き止めるためについた「大門で止められる」を源兵衛がわからなくて「え?いつから?」「え?おれ知らない」と不思議がるのもおかしい。
次の日の甘納豆を食べるところや、若旦那の惚気を聞いて二人がいらっとくるところ。最後のセリフまで、なんともいえずかわいらしくて楽しい。

そして驚いたことに、この噺に入った途端に、小はん師匠の語りのスピードが上がって顔も若々しくなって…なんだ、これは?
びっくりするぐらいチャーミングな「明烏」だった。楽しかった!