りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第二次 市童会

4/19(金)、赤坂会館で行われた「第二次 市童会」に行って来た。
主催者の加藤さんが受付にいらして「市童をよろしくお願いします」と声をかけてくださる。一緒に行った友だちが「大好きです、市童さん」と言うと「あらまぁ!お目が高い!」。
アンケート用紙を渡されて「アンケートもよろしくお願いします。本人が作ってきたアンケート用紙です!」。
…愛が深いなぁ。なんかじーんとくる。いいなぁ。

・市童「武助馬」
・市童「だくだく」
~仲入り~
・市童「明烏

市童さん「武助馬」
こちらの会、前もここで一人の会を不定期にはやっていたんですけど、それだとリズムが掴めないし持ちネタも増えないから駄目だなと思いまして。それで加藤さんにお願いして毎月開くことにしました。
アンケートは私が作って来たので…私がこれから覚えた方がいいと思う噺、聞きたい噺、聞きたくない噺、なんでもいいので書いていただければ、と思います。

あと…何があったかな…。あ、とある企画で太鼓を叩くことになりまして…と市童さん。
私、太鼓が大好きなんです。小学生の頃、和太鼓クラブに入ってましたし、前座時代も太鼓が得意だったものですからそれで呼んでいただくこともありました。
今回は太鼓を選んでくださいと言われて企画の方とお店に行きまして…太鼓が得意と言っても全く知識もないしどうしよう…と思いながらも、でもせっかくこうして連れてきていただいてるんだからと叩いて音をよく聞いて「こちらの太鼓の方があちらのよりも寄席の音に近いでのでこちらがいいです」と言うと「あ、こちらもあちらも中身は一緒です。柄が違うだけで」。
「それを早く言ってよ!!」

…ぶわははは。
市童さん、前座時代はほんとによく見ていて、また寄席や何かの会で見ることもあったけれど、こうして一人の会に来るのは初めてだったので、まくらを聞くのは初めて。なんか新鮮(笑)!

そんなまくらから「武助馬」。
「武助馬」といえば鯉昇師匠というイメージなんだけど、市童さんはどなたに教わったのかな。芸協で「武助馬」を聞くとたいがい鯉昇師匠からだなとわかるんだけど、なんとなく鯉昇師匠のとはちょっと違っていたような…。もう少しコンパクト。
武助のやんちゃな感じと旦那の鷹揚で威厳のある感じが出ていてとてもいい。
コンパクトだったので途中でダレることもなく楽しかった。

市童さん「だくだく」
まくらの段階で「おっ!」と、隣に座ったお友だちと目を合わせる!
私、これからやってほしい噺としてアンケートの一番最初に「だくだく」って書いてた!
まだご本人には渡してないので本当に偶然。すごく嬉しい。
先生との会話でいちいち逆らう八つぁんがおかしい。「下手な絵の一つも描いてくださいよ」と言われて「そんな頼み方があるか」と言いながら付き合ってくれる先生もいい。
まぬけな泥棒とのやりとりも楽しくて幸せな気持ちに。

市童さん「明烏
渋谷らくごに毎月出させていただいていて先日は「面白いニツ目大賞」をいただいたという市童さん。
でもこれ…いただいておいてなんですけど「面白いニツ目」という名前自体、ちょっとディスられているような…。
というのは私の落語…面白いと言われることはまずないです。「市童さんの落語はなんかいいよ」とか「味がある」と言われることはありますけど「面白い」とは言われたことないです。
だから…。まぁ…そういうことですね。
先ほど今日の会のチラシに書いてあった主催者の加藤さんの言葉を読みましたけど…ええ…そうです…ほんとそうですね…。
加藤さんには…師匠の所に見習いで入って二日目にすでにお会いしていて長いことお世話になっていて…まぁ嘘つきおじさんですけどね(と言うと、部屋の外から「うそつき?!」という加藤さんの声)。
でもこちらの会も私が毎月やらなきゃだめだ!と思って加藤さんにお願いしましたし…緑太とやってるラップのも私もラップ書いてやってますし…なんか私はいつも全部やってもらってる人間と思われるみたいなんです。
緑太のことも「よかったね。いい人が見つかって」みたいに言われるんですよ!でも全部おんぶにだっこでやってもらってばかりっていうわけじゃないんですから!

…ぶわはははは。おかしい~。そういうキャラだったの?市童さんって。
「私、高卒で入門したのでほんとにそのころは子どもで…今もどう見えてるかわからないですけど…あの頃はほんとに子どもと思われて心配されてたみたいです」
そんなまくらから「明烏」。

大旦那は大旦那らしいし、源兵衛と太助のやりとりも生き生きしていてとても楽しいけど、若旦那に若干の照れがある?かな。
市童さんって前座の頃からとてもうまいというイメージがあったけど、うまいだけじゃなくて、ちょこっとやんちゃな面もあったり…表情も豊かでメリハリがあって楽しいなぁ。
三席とも楽しかったし、意外にもぶっちゃけ系のまくらも楽しかった。