りつこの読書と落語メモ

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二代目三笑亭夢丸 真打昇進襲名披露公演

8/1(土)、ムーブ町屋で行われた「二代目三笑亭夢丸 真打昇進襲名披露公演」に行ってきた。

・けん玉「弥次郎」(リレー落語)
・らっ好「弥次郎」(リレー落語)
・音助「黄金の大黒」
・小助六「武助馬」
宮田陽・昇 漫才
・楽輔「火焔太鼓
〜仲入り〜
・真打昇進襲名披露口上(司会:小助六 宮田陽、宮田昇、夢丸、一之輔、楽輔)
・一之輔「めがね泥」
・夢丸「幾代餅」
・初代夢丸 口上(テープ)

音助さん「黄金の大黒」
初めて見た音助さん。前座なの?と驚くほどの上手さ。なんだこりゃ。評判がいいのもうなづける。素直な落語だけど口調がすごくよくて聞いていてとても気持ちいい。

助六師匠「武助馬」
助六師匠ももっと見てみたい噺家さん。
「武助馬」は鯉昇師匠から教わったのだろうか。
すごく面白かった。なんていうか口調がすごくいいんだよなぁ。聞いていてしゃきっとするっていうか全然だれない。
大げさにやるわけじゃないのにすごくおかしくて楽しい。いいなぁ。

宮田陽・昇 漫才
この人たちも大好きな漫才師。陽さんの非人間っぷりがほんとに大好き。

楽輔師匠「火焔太鼓
最初に長々とやった小噺も好きだったし、やたらと軽い「火焔太鼓」もとても楽しかった。 末廣亭で見た時はそれほどでもなかったんだけど、この師匠好きだ。

一之輔師匠「めがね泥」
夢丸さんとは入門した時期がほぼ一緒だと言う一之輔師匠。
まだ入りたての頃お互いに師匠について行った落語会で顔を合わせた時に、初代夢丸師匠が「この子は見どころがあるんです」と一朝師匠に向かってうれしそうに言っていたのがとても印象的だった。普通師匠は自分の弟子の事を褒めたりしないもんだけど、その言い方が全然嫌味じゃなくほんとに心の底から嬉しそうで今も忘れられない。
一朝師匠も何か言ってくれるかと一瞬期待したけど、うちの師匠は自分のことを何も言ってくれなかった、と笑わせる。
そんなまくらから「めがね泥」。初めて聞いたけどバカバカしくてすごく楽しい。投げやりっぽく見えるけどちゃんとしっかり笑いをとるところがすばらしい。

夢丸師匠「幾代餅」
夢丸師匠の「幾代餅」は何回か聞いているけど、前に聞いた時より爆笑編になっていて夢丸師匠らしくて楽しい。
何を見ても幾代太夫に見えるのにおかみさんだけそうは見えなかったり、幾代に会わせてもらえると聞いて久蔵が急に元気になったり、そこかしこに笑いをちりばめていて、飽きさせない。
変にかっこつけてやるよりこの方がらしくていい。

初代夢丸師匠 口上(テープ)
真打披露目に出られないと思った師匠が入院していた病院でテープに口上を録音して渡してくれた。自分の披露目で流したいと思ったが諸事情があって流せなかったので、この会で流してもいいですか、と夢丸師匠。
カセットテープをマイクに近づけて全員で聴く師匠の口上。

坊主頭で学生服の子がうちの玄関先で弟子にしてくださいと正座をしているんだけど、とおかみさんから電話をもらったのが最初でした。
話してみると中学生の時に自分の高座を見てそれ以来弟子になって噺家になろうと決めていた、と。
こんなに若い時から自分が将来なりたいものを決めて自分のところに来てくれたと嬉しかった。
あれから15年、まじめに落語と向き合ってこのたび真打になることになり、自分の名前を継がせることに決めました。

最小限の言葉だけど、夢丸さんを想う師匠の心が伝わってくる。
どんなにかわいかったか。どんなに期待していたか。披露目の席に並べなくてどれほど無念だったか。
それでも真打になるところまで見届けられて、それはきっとほっとしたんだろう。
お披露目を何回も見に行ってそのたびに師匠が亡くなってしまったことがかわいそうで仕方なかったけど、テープを聞かせてもらってなんかようやくほっとしたというか、よかったなぁと思えた。

ほんとに心のこもった素晴らしい会だった。
行けてよかった。