りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

国立演芸場7月上席昼の部 三遊亭藍馬真打昇進披露

7/6(土)、国立演芸場7月上席昼の部 三遊亭藍馬真打昇進披露に行ってきた。


・馬ん次「芋俵」
・吉馬「寄合酒」
・夢丸「お血脈
・京太・ゆめ子 漫才
・寿輔「地獄巡り」
・遊三「ぱぴぷ」
~仲入り~
・真打昇進披露口上(夢丸、遊雀、圓馬、藍馬、寿輔、遊三)
遊雀悋気の独楽
・圓馬「ちりとてちん
ボンボンブラザーズ ジャグリング
・愛馬「女明烏」&踊り


馬ん次さん「芋俵」
馬ん次さんといい、吉馬さんといい、圓馬師匠のお弟子さんは二人とも心臓強そう(笑)。
ヤンキー風味?な二人が圓馬師匠を師匠に選んだというのもなんか面白いな。
まくらは押しが強めだったけど、落語は前座さんらしい素直な落語。楽しかった。

 

吉馬さん「寄合酒」
馬次さんよりもっとヤンキー風味が強まる感じだけど、前座の時よりキンキンした感じがなくなって、いい感じ。
与太郎が持ってくるのが味噌じゃないのは初めて聞いたな。


夢丸師匠「お血脈
最初から最後まですごく面白かった。
ギャグ多めだったけど、それが噺の世界の邪魔にならず、ひたすらおかしい。
血脈の印を盗みにやる泥棒の名前を挙げる時に、「この間芋俵に入った泥棒3人組」を挙げるのも大笑い。
石川五右衛門の決まり顔が、夢丸師匠のくっきりした顔だとほんとに漫画みたいで最高におかしい。
楽しかった~。初めてのお客さんが多かったけど、会場全体がぐわっと盛り上がったのがわかった。すごい。


寿輔師匠「地獄巡り」
客いじりは嫌いだけど、「お血脈」から「地獄巡り」の流れがたまらなく良くて、三途の川を渡っていくところや地獄の観光案内も、ふわふわしていてすごく楽しかった。
多分すごくデリケートな人なんだろうな。あれで客いじりがなければ最高なんだけどな…。
私の隣には毎日池袋に通ってきてる寿輔ファンの女性。寿輔師匠が出てくる前、口紅を塗りなおしていて、とても微笑ましかった。
寿輔師匠も下がるときに、ちらっとそちらを見て小さく頭を下げたのもかっこよかった。


真打昇進披露口上(夢丸師匠:司会、遊雀師匠、圓馬師匠、藍馬師匠、寿輔師匠、遊三師匠)
わーーー、夢丸師匠が司会!!嬉しい~。来てよかった!
多分とっても緊張されていたと思うんだけど、一人一人の紹介もその後の一言コメントも心がこもっていてユーモアがあって夢丸師匠らしくてとっても素敵だった。
遊雀師匠が意外にも緊張していて、ちゃんとやろうとしているのが微笑ましかった(笑)。後ろ幕を褒めた時に「藍馬だから藍色の…龍?」と言って「いや、馬です!」と夢丸師匠にすかさず言われていたのがおかしくておかしくて。
「だから口上、いやなんだよ!」と言ったのが、普段の余裕綽々の高座姿とはまた違っていて、とってもチャーミング。こういう時に人柄がにじみ出るなぁ。
遊雀師匠を紹介するときに夢丸師匠が「我々若手のあこがれの人」と言っていたのもよかったなぁ。

圓馬師匠は今日もとっても嬉しそう。はにかんだように微笑んでいる姿が素敵~。
米米CLUBに憧れてこの世界に入りました」「米丸米助の看板を米米と読み違えて」には客席がどっかん!とうけていた。

着物で主役より目立ってる寿輔師匠。3人真打になったけど一番いいのが藍馬。とべた褒めしたのを、夢丸師匠が「昨日は鯉斗が一番いいと言ってました」とフォローしたのも素敵だった。

遊三師匠はとにかく声が大きくて太くてすごい迫力。かっこよかった。


遊雀師匠「悋気の独楽
「だから口上はいやなんだよ~」「ほんとに緊張する」「ベテランの師匠方も口上は上がる前に稽古してる。落語の稽古はしないのに」「夢丸と直前までじゃんけんしてた(口上より司会の方がやりたかったらしい)」。
おかしい~。でも一部の隙もなく無難にやるよりずっといい。素敵だなと思った。

口上の憂さ(笑)を晴らすような弾けた高座。まさに自由自在。好き放題。
女中もお妾さんも色気が過剰ですごくおかしい。笑った笑った。


圓馬師匠「ちりとてちん
お世辞のいい男の「私、〇〇というものがこの世の中にあるということは知っていたのですが食べるのは初めてです」という繰り返しが、すごくおかしい。
腐った豆腐を口にした後の悶絶も思ってるより激しくて大笑い。
とっても弾けた高座で楽しかった。


藍馬師匠「女明烏」&踊り
長いまくら(落語家になったいきさつ、旦那さんとのなれそめ、テレビ取材が入ったときのこと、家に師匠が遊びに来たことなど)から「女明烏」。
明烏」を女の側の視点から描いたもの。
最初に出てくる「おばさん」は個性的で面白かった。藍馬師匠に合ってると思った。