りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

二つ目のつどい

2/23(月)、源覚寺で行われた「二つ目のつどい」に行ってきた。

・三遊亭粋歌「たけのこ」
・春風亭一左「締め込み」
〜お仲入〜
・春風亭一左「浮世床(将棋、本)」
・三遊亭粋歌「遠海部長」

粋歌さん「たけのこ」
今年は古典を頑張ろうと思っていたのに、前回この会で二席古典しますといったら明らかにがっかりしたお客さんが何名かいて早々に心が折れたと言う粋歌さん。
一応新作派と言われていて、自分の会や新作の会では新作をやりますけど、先輩の会に呼ばれたり学校寄席や地元の会に呼ばれたときは新作をやるわけにはいかない。
この間も杉並のとある会に呼ばれたのだが、それが外国人や日本の子供たちが大勢集まったところで落語をやってください、という。しかも主催の方が「落語だけじゃなくて所作もやってほしい。お蕎麦を食べるところとか」と、どうしてもお蕎麦をやってほしがっている。
たいしてうまくもないしどうしようと思って天どん師匠に相談したら「そういう時はざるそばにするといい」とアドバイスをもらった、というのに笑ってしまう。

そんなまくらから「たけのこ」。
侍と家臣と隣のおじいさんが微妙に入り混じっているような気がしないでもなかったけど、なんか妙におもしろかった。

一左さん「締め込み」
この日、いつもよりちょっとお客さんが多めだったので、お客さん同士で「椅子が足りなくなるんじゃない?」という話になり、お客さんの一人が取りに行って2つ椅子を追加したんだけど、結局足した分のお客さんは来ず。それをまくらで言う一左さんがなんともいえずおかしい。
「親切なお客様が椅子が足りなくなるんじゃないといって取りに来ていただきましたけど、足りましたね。このぐらいの人数…一番後ろでもS席。これぐらいがやりやすいです」。

前の日に鈴本の早朝寄席に出ていた一左さん。
少ない人数が固まっているとそこに向かってやれるし、お客さんの間にも一体感が生まれるんだけど、鈴本ぐらいのキャパに200名ぐらいが入っていると、どこに向かってやっていいかわからないし、あんまりうけなくてシーンとしてしまうと、どんどん悪い汗が出てきてしまう。

わかるなー。でも一左さんはお客さんが多いときにすごくいいんだよなぁ。
自分が思っているより、プレッシャーがあるときに力が発揮できるタイプなんじゃないかな。

「締め込み」は、金曜日に三越劇場でやる「落語青田会」でネタだしされている噺。
稽古しましたね?と思いながら、そちらも見に行く予定なので、がんばれがんばれと思いながら見ていた。
どろぼうの困った顔がすごくいいんだよな。今まで気付かなかったけど、一左さんって案外顔芸がうまい。

一左さん「浮世床(将棋、本)」

一左さんでは初めて。
すごく面白かった。私、好きなんだよねぇ、この噺。
講釈本のたどたどしい読み方がおかしくて大笑い。
こういう噺、一左さんに合ってると思う。(って、なにかというと合ってると言ってしまっているような気がしないでもない)

粋歌さん「遠海部長」
前回の会でお客さんからお題を集めて作った新作。私が出したのが「宴会部長」。なんとタイトルになってる!字は違うけど(笑)!

粋歌さんの新作に出てくる会社にいる人たちが大好きだ。
飲んで大口を叩いてしまう総務課長、心臓に毛が生えているような後輩女子、生真面目で不器用で変なふうにまっすぐなアラフォー女子(粋歌さん)。
そこがしっかりしてるから、「夕べ寝ないで作った噺で、多分もう二度とやらない」という噺でも、無理やり感がないのだな。
出たお題をすべて詰めこんでいて、「鳥」と読み間違えていたけどさっき「烏」だと気づいた!といっていた「烏」が出てきたところでは、お客さんがみな拍手。たのしかったー。