かわいい夫
★★★★
日々の暮らし。父との死別。流産。ふたたびの妊娠。さまざまな出来事をとおして、浮かび上がってくる、あたらしい結婚の形。変化していく、作家のこころ。毎日、少しずつ読みたくなる、結婚エッセイ集。
夫のことを「かわいい」と言うの、面白いなと思う。
ナオコーラさんが旦那さんと一緒に文豪のお墓参りに行くエッセイを前に読んでいたので、ああ、こういう感じなのか(このご夫婦は)とちょっと納得。
旦那さんはきっとデリケートで自分の弱さもよく知っている方なんだろうなと思う。
ナオコーラさん自身もそれほど強い人ではないと思うけれど、お互いに足りないところを補い合い、いいパートナーなんだろうなということが伝わってくる。
旦那さんの帰りを最寄りの駅のカフェで待つエピソードが好き。自分の「パートナー」を待つ安定した気持ちと、自分と相手の気持ち、二人の関係性がずっとこのままではないだろうという少しの不安。
お子さんが2人できて二人はどんな関係になっているのか気になる。