りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

池袋演芸場7月上席昼の部

7/4(土)、池袋演芸場7月上席昼の部に行ってきた。
久しぶりの池袋演芸場。テケツが奥まったところじゃなくなっていてチケット買う時に検温&消毒。中で飲食ができなくなってしまっていたのは残念だけど仕方ない。


・空治「真田小僧
・吉好「反対俥」
・一矢 漫談
・昇りん「ブーケの行方」
・傳枝「壺算」
・真理 漫談
・米多朗「たがや」
・寿輔「親子酒」
~仲入り~
東京ボーイズ 歌謡漫談
・南なん「不動坊」
・蝠丸「弥次郎」
・正二郎 太神楽
・圓輔「船徳

 

昇りんさん「ブーケの行方」
二ツ目に昇進したばかりの昇りんさん。新作。
男同士話をしている。どうやら片方が花屋で片方が明日結婚する新郎。新婦のひまわりちゃんが花好きなので会場にひまわりの花をたくさん飾り、ブーケは薔薇の花束。
「明日は来てくれないのか?」という新郎に「申し訳ないが、おふくろが病気で入院中で」。
「それじゃ仕方ないな。おふくろさんによろしく」
そう言って新郎が去っていくと、元気なおばさんが入ってくる。それが男の母親。
その二人の会話で明らかになる事実。そして男の未練がもたらしたおっちょこちょいな展開…。

分かりやすくて面白かった。無駄に(笑)おっちょこちょいで元気な母親がいい味を出してた。

 

寿輔師匠「親子酒」
いつものように客をいじりつつ…前列の女性が落語本をチェックしながら落語を見ていることをいじりながら、何が聴きたいかと尋ねると、彼女が「師匠の古典が聴きたいです」。

それをうけての「親子酒」。
旦那のお酒の飲み方がとにかく美味しそうでちょっと卑しくて思わずごくり。
またお酒の催促の仕方がふわふわっとしているんだけど絶対断れないわこれ…っていう…小さな声だしふわふわしてるんだけど絶妙に威圧感があっていかにも寿輔師匠らしくて笑ってしまう。

帰って来た若旦那はべろべろで大笑い。
すごく楽しい「親子酒」だったー。「古典が聴きたい」とリクエストした彼女に感謝。

 

東京ボーイズ 歌謡漫談
いつもと違う内容でなんかとっても得した気分。
明らかに即興の「高崎は今日も雨だった」。歌詞に大笑い。あーー楽しい。

 

蝠丸師匠「弥次郎」
噂には聞いていたけどフツウじゃない蝠丸師匠の「弥次郎」。
行った先は北海道じゃなくてハワイ。医者である叔父さんのパーティに呼ばれて。
病院ベスト10は微妙(笑)と思ったんだけど、フルーツベスト10に大爆笑。ということは病院はフリだったのか。
山越えしようとして出会うのはイノシシじゃなくて白クマ。
え?ハワイで白クマ?いやいや白クマじゃなくて白い熊。
ばかばかしさと、時々入る蝠丸師匠のぼやきで大笑いだった。

 

圓輔師匠「船徳
居候のまくらから「船徳」。
若旦那がいかにも若旦那らしく、色気があって甘ちゃんな感じ。「船頭にでもなろうと思うんだ」。
親方に言われて船頭たちを呼びに行く女中がいかにも人を食った感じでおかしい。
ドキッとしたのは、船頭たちを呼ぶ声の大きさ。その声で船頭たちが遠くの方にいる絵が浮かんでくる。奥行きが出るっていうことなんだな。すごい。

親方に小言をくらう覚悟で集まって船頭たちがぎゅっと集まっている絵も浮かんできたのはなんでなんだろう。きっとちょっとしたところ…視線のやり方とか声の大小とかそういうところ?

舟に乗ってからの展開もちょっといいなりをしたお客二人と最初はかっこつける余裕のある徳の絵が浮かんでくる。
船の中から知り合いを見つけて呼ぶ場面もその距離感がしっかり伝わってきて絵が浮かんでくる。

88歳とはとても思えない素敵な「船徳」だったー。かっこよかったー。