りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

きょんスズ

11/3(日)、スズナリで行われた「きょんスズ」に行ってきた。
この日は弟弟子3人がゲスト。ネタ出しされていたのは「午後の保健室」。
いやぁチケット取るの大変だった~。瞬殺ですもの。しかも私まぬけだから日にち間違えて買っちゃったりそれを人に譲ったり…でも最後の望みをかけた先行予約の抽選で神席が当たるという…人生浮き沈み…ああ~川の流れのように~…。
 
・小んぶ「浮世床(本)」
喬太郎「酒の粕」(小噺)
・さん助「めがね泥」
喬太郎「午後の保健室」
・小傳次「粋逸(スィーツ)天国」
~仲入り~
・喬志郎「派手彦」
喬太郎「孫、帰る」
 
小んぶさん「浮世床(本)」
わーい、小んぶさん!
いつものお相撲さんのまくらから「浮世床(本)」。
バカバカしくておかしくてツボにはまって大笑いだった。楽しい~
 
喬太郎師匠「酒の粕」(小噺)
今回は弟弟子3人がゲストです。一番ゲストの数が多いので持ち時間は短め。寄席みたいな感じ。それを楽しんでいただけたら、と。
挨拶だけかと思ったら与太郎酒粕を食べる小噺を。
なんとこの日は喬太郎サンドウィッチ。誰かが出るとその後喬太郎師匠が出てきて一席やるという…すごいサービス精神。
 
さん助師匠「めがね泥」
下北沢の駅からこの会場に着くまでの間に、美容院のチラシを二枚渡されました、と言うさん助師匠。「いったいどこをカットするつもりなんだろう…」に笑う。
そして会場に入ろうとすると係の人に「チケットを持って並んでください」。
「いえ、私出演者なんで」と言っても「みなさん並んでいるんで…最後尾にお並びください」。
そうだ、自分の場合、帽子をかぶっているとたいていわかってもらえないからと思って帽子を脱ぎながら「あの…出演者です」。
「ですからお並びください」
…仕方ないので最後尾に並んで入りました。入る時にも「チケットは?」という押し問答があったらしい。
わはははは。
 
そんなまくらから、怖い映画の小噺。これ何度聞いても笑っちゃう。
ということは泥棒の噺だねと思っていると「めがね泥」。
ここらあたりのことなら、どこの夫婦が危なくて、誰と誰が出来てるか、知り尽くしているという新米泥棒。
なんでも「焼きいも屋」に寄せようとするのがおかしい。
言い間違えもあったけど、きっとさん助師匠は気づいてないんだろうな(笑)。
どこが金を持ってるかのやり取りのあと、今日はどこに入るんですかの流れがちょっとわかりにくいような…。って余計なお世話か。
ばかばかしくて好きだな、この噺。「鈴ヶ森」より断然好き。もっと他の噺家さんもやればいいのになぁ。
 
喬太郎師匠「午後の保健室」
学校寄席に行った時の話。
ほんと、まくらの宝庫なんだろうな、学校寄席って。
喬太郎師匠みたいな超売れっ子がいまも学校寄席に行くんだ?!って、びっくりしちゃう。
何年か前とある中学に行ったとき。生徒たちの敵意むき出しの空気にむっとして前の方の出番だったのに「牡丹灯籠お札はがし」やってやりましたよ!
生徒はぽかーーん!楽屋に戻ると担当の先生が飛んできててっきり怒られるのかと思ったら「まさかここでお札はがしが聴けるなんて!」。
…マニアで助かった~。 に大爆笑。
 
そんなまくらから「午後の保健室」。
これはほんとにテンポが大事な噺だなぁ。
登場人物が次々出てきて次々イメージを裏切って行く、このスピード感。すばらしい~。
 
我々の仲間で粗忽といえばさん助です、と例の有名な逸話。
こうやって兄弟子や仲間が紹介してくれるから、さん助師匠得してるよね!(笑)。
「そんな粗忽ものが今では”めがね泥”をあんなに立派に…」という言葉も、ファンには嬉しかったな。
粗忽長屋」、面白かった。メリハリ!
 
喬太郎師匠「孫、帰る」
帰省のまくらだったのでもしやもしやと思っていたら「孫、帰る」。ううううれしい!!
最初は奇天烈に始まって、しばらくおじいさんと孫との会話があって、突然明かされる真実。
ここで鳥肌ぞわ~。
それまでひょうきんだったおじいさんが心情を吐露するところで涙腺崩壊。
目の前で見ると喬太郎師匠ほんとに迫力があって…視点がほんの少しもずれない。
すごいなぁー。やっぱりすごいわ、喬太郎師匠って。
行って良かった。すごい会だった。