りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

柳家小三治独演会

8/12(月)、有楽町ホールで行われた「柳家小三治独演会」に行ってきた。
 
・三三「五目講釈」
小三治ちはやふる
~仲入り~
小三治「長短」
 
三三師匠「五目講釈」
道楽が過ぎて勘当になって居候している若旦那。その家の主に「なにか商売をしたらどうか」と言われて「だったら自分は考えていることがあるから長屋の連中を集めてくれ」。
何かと思ったら長屋の連中を前に若旦那が講釈を披露。
これが最初のうち素人と思えないほどの名調子なのだがそのうちどんどん話があやしくなって…。

めちゃくちゃ面白かった。
三三師匠の講釈がうまいだけに内容がどんどんめちゃくちゃになっていくのがすごく面白い。
時代設定がめちゃくちゃになっていきそのうち「ごほんといえば龍角散」からジェネリックがどうしたこうした…。
笑った笑った。楽しかった。
 
この日のまくらがめちゃくちゃ面白かった!
 
錦帯橋に行ってきました、と小三治師匠。
なんでも若いころにやなぎ句会のメンバーで行ったことがあったんだけど、錦帯橋にはいい印象がない。なぜかっていうと扇橋ですよ。
 
それから、やなぎ句会のメンバーの話や扇橋師匠の俳句が凄かった話や扇橋師匠にはどれだけ迷惑をかけられたかという話(引っ越しを手伝ったときに買ったばかりの三輪車(オートバイ?)を扇橋師匠の「オーライオーライ」を信用してバックしてたら思い切り右側をこすってしまった、とか、NYに落語会で行った時射撃場で扇橋師匠がとんでもない行動に走った話や扇橋師匠がとんでもない女好きだった話など)になり、同窓会の話になり…そうしているうちに舞台袖からマネージャーさんの声「師匠!もう時間がありません!!」。
 
「お前ねぇ…文句があるなら舞台に出てきたらどうだ!」にも笑ったけど「やるよ。落語も。やりますよ。」にも笑った。
で仕方なく?「知ったかぶり」のまくらに入ったんだけど、どうしてもまくらのオチを言いたかったらしい小三治師匠。
またさっきの続きを話し始めて、なぜ錦帯橋が扇橋師匠のせいで悪印象になったかを言ったんだけど、なんとまさかの下ネタ!(笑)
もう笑った笑った。大好きだ。
 
そしてこの日の「ちはやふる」がまたとっても面白かったのだ。
小三治師匠のまくらが止まらない時っていろんな面白いことが次々浮かんでくる時だから、そういう時の落語はたいてい面白いんだよなー。
時間がない!と思って刈り込みながらスピードもアップして。これがとっても面白い!
楽しかった。
 
小三治師匠「長短」
一席目が長かったのでもしやこのまま終演?と思ったのだが、ちゃんと仲入りがあって二席目も。
まくらなしで「小言念仏」かと思ったら、そうではなく。
扇橋師匠の話。一席目では私とあいつは「親友」だってまわりからは言われてましたけどそうだったんですかねぇ、なんて言っていたけど…「やっぱり親友だったのかもしれません」「なんか今日は扇橋のことが浮かんできますね」と。
そんなまくらから「長短」。
 
この流れからの長短ってほんとにたまらない。
長さんと短さんが小三治師匠と扇橋師匠に見える。
長さんのすることがじれったくてしょうがない短さん。短さんがじれてることがわかっているけどどこまでもマイペースな長さん。
気が合わないのにいないと寂しい。そんな余韻が残る長短にじーん…。