りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

白い足袋の会

4/1(月)、らくごカフェで行われた「白い足袋の会」に行ってきた。

・おさん&花いち トーク
・おさん「本膳」
・花いち「雛鍔
・おさん (花いち作新作)おさん菌にかかった女性の噺
・花いち (おさん作新作)おさんが花いちのために新作を作る噺
~仲入り~
・緑君「明烏

おさん師匠&花いちさん トーク
この日、新元号が発表されたのだが、このことにまるで触れない二人。
というのを、緑君さんがまくらで触れて、そういえばそうだな!と気づいた。いいよいいよ~そういうところが好きよ~。
今回二人がやる新作。おさん師匠は神保町のベローチェで作ったらしい。
「ていうか、ほんとに俺たちよく喫茶店行くよな」
「ですね。いろんなところ行ってますね。一度はすごい高い店行ったじゃないですか。」
「ああ、行ったな。落ち着かなかったな。やっぱり落ち着くのはベローチェだな」
「そ、そうですね。この新作もこの間の花緑の弟子の会の時におさん兄さんが”間に合わないから今から抜けて作ってくるわ”って言って出て行って。私が終わってから行ってみると、灰皿に吸い殻が20本近く溜まってて…ああ、兄さん、こんな長い時間作ってたんだな、って」
「半分は携帯灰皿に入ってたやつを捨てたんだけどな!」
「あ、ああ、そうなんですね…」

かみ合ってるようでかみ合ってない二人の会話がおかしい。2人ともふんわりしていて「いつもこうですよね。私たち。普段はもっと会話と会話の間に間がありますよね」「間、だな!」。
…うーん。いい(笑)。


おさん師匠 (花いち作新作)おさん菌にかかった女性の噺
医者の前に現れた女性。
「先生、検査の結果はどうだったんでしょうか」
「うん、そのことなんだがね。そこの顕微鏡を覗いてみなさい」
顕微鏡をどう覗いていいかわからなくて遠くから顕微鏡全体を見る女性に「いやいやいや。顕微鏡を覗くっていうのはそうじゃなく。レンズから見てみなさい」
「あ、ここですか。ええと…」と言って覗いた女性。
そこで何か激しいしぐさをするおさん師匠。(なんだこれは!!わはははは!)
「きゃーーー。あ、暴れてる!」
「いやそれは暴れてるんじゃないんだ。恥ずかしがってるんだ」
「え?先生、これはなんですか?」
「おさん菌だ」
「お、おさん菌?」

おさん菌に侵されると、おさん師匠みたいになっちゃうのだ。話している時のしぐさがやたら大きくなったり、声が大きくなったり…。
おさん師匠本人が「おさん菌」の噺をするってめちゃくちゃシュールで最高におかしかった。もう笑った笑った。
花いちさんの作る新作ってやっぱり面白いなぁー。
また普段古典では見せない弾け方を見せるおさん師匠もおかしかったー。


花いちさん (おさん作新作)おさんが花いちのために新作を作る噺
前に人の作った新作を結構変えてやったら、それを見たお客さんからえらい非難されたことがあったという花いちさん。
なので今回はおさんあにぃが作ったまんまやります。これちょっとなぁ…と言いながら。

内容はトークの時のまんま。
花いちさんがおさん師匠がいるベローチェに行き、「わー兄さん、すごい吸い殻の量じゃないですか。じゃ、できたんですね、新作?」
「できてない!」
「え?でも少しはできたんですよね?」
「うん。女が二人出てくるんだ。そのうち一人はすごい尻軽なんだ。で、もう一人がそれを直そうとする。どうやって尻軽を直すかというとお尻を重くすればいいと気が付いて、飯をたくさん食べさせる。おわり!」
「え?それで終わりじゃ…」
「じゃあ、…」

おさん師匠がなんか突飛なことを言って「終わり!」って言う、っていうだけの新作だった(笑)けど、これも妙におかしかった。
仲のいい兄弟弟子だなぁ。楽しかった。


緑君さん「明烏
テンポがよくてメリハリもあって面白かった。
どことなく勧之助師匠を感じた。きれいなところとか、ちょこっとくだけたギャグを入れてくるところなど。

師匠は苦手だけど(すすすすびばせん!)弟子には好きな人がいるというのも落語の世界独特で面白いなと思う。