りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

乗客ナンバー23の消失

 

乗客ナンバー23の消失

乗客ナンバー23の消失

 

 ★★★★

乗客の失踪が相次ぐ大西洋横断客船“海のスルタン”号。消えた妻子の行方を追うべく乗船した敏腕捜査官の前に現れる謎、謎、謎。錯綜する謎を解かないかぎり、ニューヨーク到着まで逃げ場はない。無数の謎をちりばめて、ドイツ屈指のベストセラー作家が驀進させる閉鎖空間サスペンス。

久しぶりのサスペンス物だったのでドキドキしながら読んだ。
行方不明者が続出する豪華客船スルタン号。この船で妻と子を失くした覆面捜査官マルティンが船に乗り込み事件を追うのだが、誰もかれも怪しいしマルティンはしょっちゅう頭痛に襲われてフラフラになるし、どこかに監禁されている女の虐待シーンはあるしで、読んでいて息苦しくなる。

そうか、「治療島」の作者だったのか。確かにあれも息苦しい作品だった。

物語が終わり作者あとがきがあったあとに後日談。これが帯の煽り文句になってるわけね…。なるほど。

詰め込みすぎという気もするし、ちょっと人物像が破たんしてる部分もあったが、サービス満点のミステリーだった。