りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

末廣亭初席夜の部

1/5(木)、末廣亭初席夜の部に行ってきた。


・遊馬「牛ほめ」
・茶楽「紙入れ」
・扇鶴 粋曲
・談幸「かつぎや」
・栄馬「茄子娘」
~仲入り~
・寿獅子
・笑遊「魚根問」&百面相
・ニュースペーパー
・南なん「狸札」
・小文治 小噺
北見伸 マジック
・文治「親子酒」


遊馬師匠「牛ほめ」
遊馬師匠の与太郎さんは声が大きくてにこにこしていてかわいい。
いいなぁと思ったのは、家をほめにおじさんの家に行って「ああ、ここか。立派になったなぁ」って家を見上げるところ。
教えられた通りに褒めるっていうだけじゃなくて、ちゃんと与太郎が家を見て立派になったと感心してるところ、初めて見た。とっても新鮮だった。
大きくて明るい声を生かした牛ほめ、とてもよかった。
あ!牛はほめなかったから「家ほめ」か。


茶楽師匠「紙入れ」
茶楽師匠で「紙入れ」以外のネタを見たことがない。たまには違う噺を見たいな。
と思ったんだけど検索してみたらまだ二回しか見たことがなかったみたい。
二回だけで「紙入れしかやってない」と言い切るのは失礼だな。
そして茶楽師匠の「紙入れ」は無駄にエロい。
無駄にって言い切るのも失礼か。


扇鶴先生 粋曲
いいわぁ…。
この日のお客さんは反応が薄いというか遅いというか…そんな雰囲気だったんだけど、意外にも(!)扇鶴先生の呼吸とは合っていて、さざなみのような笑い(それもいい感じの)が起きていた。
もう好きよ、ほんと。愛おしさしかない。

ちらりと横を見て「終わっていいそうです」って言うの、楽屋から前座さんが「もう終わっていいよ」の合図をしてるのが見えて、ほんとにしてるんだ!と笑ってしまった。

 

談幸師匠「かつぎや」
わーい、談幸師匠!
さん助師匠のは縁起の悪いことばかり言ってて、市馬師匠のは縁起のいいことばかり言う「かつぎや」。どう考えても縁起のいい方が本筋だろうとは思っていたんだけど、私の長年の(といってもたいした長年じゃない。2年位)疑問が解消された「かつぎや」だった。
年始の訪問客の読み合わせをしてる時に奉公人が縁起の悪いことばかり言うんだけど、さん助師匠はここで終わりにしていたのか。
「これはいかん」と番頭が舩屋を呼び入れて、その船屋が縁起のいいことばかりを言うんだけど、市馬師匠がやられていた時には読み合わせの場面がなかったから、縁起のいいこと尽くしで終わっていたんだな。
「かつぎや」なんだから、切るなら明らかに前半だろうに、後半を切るところが、いかにもさん助師匠らしい。(ほめてます?)

談幸師匠は流れるように全編通してやってくれて、しかももううきうきと楽しくなるような高座で素敵だった~。絶対的安定感。


栄馬師匠「茄子娘」
この師匠も「茄子娘」以外見たことがないんだけど、この風貌でこの語り口でいつでも「茄子娘」っていうの、一つのかたちとして完成しているからこれはこれでいいのかもしれない。
茄子娘が一人で寝起きしてると聞いて「危ないよ。宮崎がでたらどうする」っていうのも古い(でも古典的でもない)くすぐり…。


寿獅子
昨日鈴本で見た獅子に比べると動きがかなりもっさりしている獅子
お年寄りの人が入ってるのかなと思っていたら、小助くんだった。わはははは。


笑遊師匠「魚根問」&百面相
笑遊師匠の「魚根問」、オチを言う時のこれからくだらないことを言うぞ~感がたまらなくおかしい。
「するめいか」の隊をなして「進め!いか!」には吹き出したし、「くじら」の名前の訳を言う時に「あーー楽屋にいる南なんにバカにされる!」と言ったのもめちゃくちゃおかしかった。
そしてお正月らしく百面相。恵比須様と花咲かじいさん。かわいかった!


ニュースペーパー いつもの政治家のやつ
無理。

南なん師匠「狸札」
わーい!今年初南なん師匠。
まくらなしでショートバージョンの「狸札」。
なんか狸がとってもかわいい!
あと小僧に化けた狸が最初おかみさんに化けようとしたけど「親方のその面じゃおかみさんが来るわけないし」と言ったのがちょっと気になっちゃったなー。
「札が札をもってきちゃいけねぇ」っていうのなし。
「長短」もそうだけど、南なん師匠って終わり方にとってもこだわってる印象がある。


文治師匠「親子酒」
文治師匠らしい遊びがいっぱい入った「親子酒」。
塩辛の食べ方がとってもリアルだったのと、お酒の飲み方がいい意味で?下品だったな。