りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場11月下席夜の部(2)

11/22(火)、鈴本演芸場11月下席夜の部に行ってきた。

・ホームラン 漫才
・さん助「しの字嫌い」
・楽一 紙切り
・扇辰「三井の大黒」


さん助師匠「しの字嫌い」
入った中華屋に餃子おじさんがいた、というさん助師匠。
なんでもべろんべろんに酔っぱらったおじさんで、働いている中国人の女の子に「わたしのことー知ってますかー?アイアムベリーフェイマス!」とか言ってからんでいる。
お客さんはみんな「いやだなぁ」という顔をしていたんだけど(「目を細めている」って言ってたけど「目を細める」となんか微笑ましく見てるみたいなイメージが…むしろ「眉をしかめる」なのでは…)、そのうちおじさんが自分の財布を出してお客さん一人一人の席に行って「これで餃子でも食べて」と千円札を配りだした。
もらったお客さんは急にニコニコしだして店の中の空気も一変!
これはありがたい!と思っていると、さん助師匠のところまで戻ってきたおじさん。財布をのぞいて「あれ。あ、もうないや。あとは自分でやって」。

…ぶわはははは。おかしい~。さん助師匠のまくらってビミョーなことが多いけど、これは面白い!(←すごく失礼な言い草)

そんなまくらから「しの字嫌い」。
言い間違えはあるし、途中で何回か「し」言っちゃってるし、気づかずに「し」言っちゃうとこの噺のコンセプトが分からなくなってしまうような…。
でもなんかもうおかしくて私は大好きなんだけどねー。なんとなくテンション低く行ってテンション低めで聞いてたんだけど、さん助師匠の落語聞いてたらもうおかしくておかしくていつのまにかげらげら大笑いしてた。

主人が権助にあれこれ屁理屈言われて「はい。じゃ次回からそうします」とあきらめるところもなんか好き。


楽一さん 紙切り
文句言わずに切るけど、切りながら困ったように固まったりぶつぶつ言ってるところが好きで好きでしょうがない。
この日も「初雪」というお題に困って苦肉の策を出していたけど、かわいかったなぁー。がんばれー。


扇辰師匠「三井の大黒」
顔芸(というと失礼か)と作り込んだ声がどうにも苦手…。あとなんか意地悪な感じがどうしてもしちゃうんだなぁ…まくらにも噺にも。できるだけ今席は先入観なしに聞こうとは思ってるんだけど。
でも所作がほんとにきれい。指先まで神経が行き届いてる感じ。
あと政五郎が甚五郎の作った大黒様を見て黙って涙を流すところはすごくよかった。
引いたところは好きだけど押してるところは嫌いなのかも。そして押しの方が強いところが苦手なのかも。(フラットな気持ちで見ようと思っていても、どうしてもどこが苦手かを考えてしまう)