お前なんかもう死んでいる ~プロ一発屋に学ぶ50の法則~
- 作者: 有吉弘行
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2010/06/16
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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猿岩石時代の月収2千万円から一転、給料ゼロのどん底生活に陥ったお笑い芸人・有吉弘行。天国と地獄の両方を味わった著者だからこそわかる不況社会を生き抜く50の知恵。明るい未来なんかクソ喰らえの「有吉版・救国の書」ここに誕生。
有吉が結構好きなのである。
いや、もともとは好きじゃなかったのだ。
猿岩石時代は「なんだこりゃ?(なんで芸人がアイドル気取り?)」と思っていたし、その後何年も姿を見なくなったと思ったら、次は「毒舌」で復活って。それだけでなんか「げふ」って感じだったのだ。
で、同じようにたいして好きではないマツコとやってる「怒り新党」という番組をある時たまたま見て、うげっ!なんだこれ!めっちゃ面白いじゃないか!となり、それ以来毎週楽しみに見るようになり、気づいたら結構好きになっていたのである。
この本は彼が猿岩石で一時的にとんでもなく売れて、それから一気に仕事がなくなり、そしてようやくまた売れ始めたあたりのことが、赤裸々につづられている。
おそらくこれは読んで「ああっわかる!好き!」って思う人と、「なにこれ?きらい」って受け入れられない人に分かれると思う。
うちの会社の社長やボスなんかには全く受け入れられないだろうなぁ…。嫌悪感しか抱けないだろうと思う。
私は「わかるわかる」「あるある」と激しく同意しながら読んだ。多分多根本的なところが似ているせいかもしれない。人見知りなところ。貧乏人根性が身に沁みついているところ(笑)。
ここに書かれていることをまとめると、腹黒、ネガティブ、小心、世渡り…なんだけど、案外核心をついてるし、気持ちわかるし、共感できる。
徹底したリアリストでプライドばかりが高くて孤独な人間だけど、地に足がついてるし、ネガティブも突き詰めれば結果的には前向きになってるっていうのが面白い。
心に残った言葉。
・ゼロから1にするのってすごく大変。努力するなら、仕事あるうちになんとかしたほうがいい。
・残高は心の余裕を表すバロメーター
・ネガティヴな堅実さを持て(仕事がないときにギャンブルに走るなんてもってのほか。絶対にギャンブルで勝てるような運なんかもってない)
・「30万あったら俺、無敵だ!」
・人の金で飲む時は「楽しもう」なんて思っちゃいけない。
・「人生ポジティブに生きれば成功する」とか言う人は、たいてい金持ってる。金がないと前向きにはなれない。