りつこの読書と落語メモ

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桂夏丸真打昇進記念公演 三派連合落語会

6/27(金)、浅草ことぶ季亭で行われた「桂夏丸真打昇進記念公演 三派連合落語会」に行ってきた。


・三朝「蜘蛛駕籠
・談吉「天災」
~仲入り~
・夏丸「江島屋怪談」
・林田、夏丸、談吉、三朝 トーク

 

三朝師匠「蜘蛛駕籠
AKBのライブを見にグアムへ行ってきたという三朝師匠。
ユナイテッド航空機内食を食べたまくらから、「蜘蛛駕籠」。
明るくて楽しい高座。あまり好きな噺じゃないけど最初から最後まで楽しかった。


談吉さん「天災」
めちゃくちゃ面白い談吉さんの「天災」。
八五郎が喧嘩っぱやいけどケロっとした明るさがあるからとても楽しい。
そして談吉さん独自のギャグがたくさん入ってくるんだけど、それが全く噺の邪魔になってない凄さ。
にらぼう先生の「むっとして戻れば庭の柳かな」がなぜか柳ユーレイが軍団に入る話になっているし、「堪忍の袋を常に首にかけ 破れたら縫え破れたら縫え」の堪忍がなぜかダンカンになって佐世保バーガーからサモハンキンポーにまでなってしまうこのわけのわからなさ。

にらぼう先生が「お前さんが通りを歩いていると…」と始めると「なんで?なんで歩くの?」といちいち尋ねる八五郎。でも先生に「まぁ…行くことにしておくれよ」と言うと「いいよっ!」と気持ちよく受け入れる。
だけど次の話を始めるとまた「なんで?」。先生が頼むと「いいよっ」。
こういうリズムがたまらない。

こんなに楽しい「天災」はなかなか聞けない。最高。


夏丸師匠「江島屋怪談」
歌丸師匠に教わったという「江島屋怪談」。
初めて聴く噺と思ったら、前に宮治さんで聞いたことがあった。その時は「江島屋騒動」というタイトルだった。

江戸の大きな古着屋江島屋の番頭の金兵衛が掛取りに来た下総で道に迷う。
ようやく家の灯りが見えてほっとして中に入れてもらうと、そこには痩せ衰えた老婆が一人。老婆が何度も何度も親切に「遠慮することはありましぇん」と言うのがかえって気持悪い。
そしてその老婆が夜中になると友禅の袖をびりびりにやぶいて囲炉裏にくべて形相ものすごく「め」という文字を書いて呪いの言葉を吐く。
それを夏丸師匠の淡々とした口調で繰り返し語られるとその光景が浮かんできてぞぞぞ…。
またちゃんと鳴り物も入って(録音だと思うんだけど、ぴったりタイミングが合ってた!)びくっとなる。
夏丸師匠の怪談、こわい…。でも面白い。良かった!


トーク (林田さん:司会、夏丸師匠、談吉さん、三朝師匠)
歌丸師匠、談志師匠の写真が飾られて、亡くなられた師匠を偲ぶ?トーク
印象に残った話。

夏丸師匠は一人前座だったこともあり、歌丸師匠の追悼番組やかわら版で歌丸師匠の高座の写真が出たりすると、自分が前座で出ていた時のことが多くていろいろ思い出す、と。
噺もたくさん教わっていて、おそらく自分が歌丸師匠から直接教わることができた最後の若手。その後は歌丸師匠も具合が悪くなってしまい、とても稽古をお願いできるような感じではなくなってしまった。
「夏丸さんの着物のたたみ方は歌丸師匠と一緒だよね」と三朝師匠から言われると、歌丸師匠の着物のたたみ方はとても変わっていて独自だったので、忘れないためには自分の着物を同じたたみ方にしようと思って…と。

…なるほどー。夏丸師匠ってそういう風に見せないようにしてるけど、やっぱりまじめなんだなぁ…。

それから、まだニツ目なのに師匠を二人亡くした談吉さん。
立川一門で集まった時にいろんな人が心配して話しかけてきてくれて「だれのところでもいいんだからな。自分で行きたいところに行くんだよ」と言ってはくれたけど、みんな目を合わせてくれなかった、正直な人間がそろってるんです。次に誰を仕留めるか、と思われてます、と。
結局談修師匠のところに入ることになり、「前からお世話になってる…とてもいい師匠…ほんとに感謝してます」と言ったあとで「若いですから仕留めるのも大変そうです」。
「こうやってネタにでもしないと…つらすぎますから」とぼそっと言ったのが印象的だった。

トークの後は、夏丸師匠の歌。
せっかくだから客席で見ようと三朝師匠と談吉さんが一列目に座って楽しそうに見ていたのがよかったなー。

楽しい会だった。

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