りつこの読書と落語メモ

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末廣亭12月下席夜の部

12/22(金)、末廣亭12月下席夜の部に行ってきた。


・蔵之助「猫と電車」
笑組 漫才
・小袁治「紀州
・一朝「看板の一」
・仙三郎社中 太神楽
・今松「らくだ」

蔵之助師匠「猫と電車」
初めて見る噺家さん!と思ったら、前にやはり今松師匠トリの末廣亭で見ていて「佃島」という珍しい噺を聞いて、面白い!と思っていたのだった。ああ、記憶力…。
私に何席持ってますか?とか聞かないでくださいね。今松師匠のようにたくさん噺を持っている噺家さんは別ですけど、私なんかはほんとにたいしてもってないので。それって、「年収はいくらですか」と聞くのと同じですから。
落語はおおよそ800席ぐらいあるんじゃないかと言われますけどそのうちかかる噺は100席かそこら。かからなくなった噺はどういう噺かといえば、面白くないかくだらなすぎる。
で、今からする噺はその両方を兼ね備えた噺です、と「猫と電車」。

飼っていた猫が6匹子猫を生んで困っている旦那。貧乏そうな友だち?に、かつおぶしをつけてやるからと一匹押し付ける。
猫を風呂敷に入れて電車に乗って帰ろうとすると「猫を連れて乗っちゃダメ」と断られる。
仕方ないのでお腹に隠して電車に乗るのだが、猫がにゃーにゃー鳴き始め、近くにいた人たちが「ここに隠せばわからないよ」と男の頭の上に猫を載せてその上から帽子をかぶせるのだが…。

…確かにしょーもない噺だけど、なんか芸協噺みたいで楽しい。
語りが少し遊雀師匠っぽくて、好きかも。もっと見てみたいな。


小袁治師匠「紀州
小里ん師匠のことも談志師匠のこともマックくん好きなのになんであんな物言い…?
そして「紀州」も、ふつうにやればいいのに…。
ちょっと残念な高座だったな。私的には。


一朝師匠「看板の一」
一朝師匠の「看板の一」って珍しい!って調べたら前に一度聞いたことがあった。
隠居のかっこよさと若い連中のくだらなさの対比がおかしい。かっこいいと言ってもそんなにでもなく(笑)かるーくかっこいいところがいいな。
最初から最後まで気持ちよく楽しい。好き好き。


今松師匠「らくだ」
「らくだ」、決して好きな噺じゃないんだけど、最初から最後までとても良くて楽しかったなぁ。楽しい噺じゃないのに不思議だなぁ。

屑屋さんがすごくいいんだな。兄貴分に脅されてぶつくさ文句を言いながら用事をこなすんだけど、それがかわいそうすぎなくて楽しい。この噺って立場が逆転してからは笑えるけど前半が楽しくないのが普通なのに、今松師匠の「らくだ」は前半も楽しめた。

屑屋さんが3杯目のお酒を飲んで様子が変わっていくところがとっても好き。2杯目までは味わうようなところが皆無だったのに、「あ、うまい酒だな」って気が付いて、だんだん軽口を叩くようになってだんだん楽しくなってきて無敵になってくる。いいんだよね、この「飲んだら無敵」感が。お酒って。

兄貴分に寺の相談をされて「しょうがねぇな」ってなるところ、立場の逆転をことさら激しく強調しているのではないけど、屑屋さんの面倒見の良さと、根無し草のようならくだや兄貴分にはない強さが出ていてとっても好きだ。

私のようなミーハーに今松師匠の素晴らしさを語れるわけがないんだけど、人物造詣やストーリーがこう…腹に落ちる感じがする。だから落語の世界に浸ってその世界を楽しめる。説明調なところや演技っぽいところがこれっぽちもないのに。

楽しかった~。
今週は体調が悪くて落語に全然行けなくてようやく行けたのがこの芝居。幸せだった。