りつこの読書と落語メモ

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残虐記

残虐記 (新潮文庫)

残虐記 (新潮文庫)

★★★★★

自分は少女誘拐監禁事件の被害者だったという驚くべき手記を残して、作家が消えた。黒く汚れた男の爪、饐えた臭い、含んだ水の鉄錆の味。性と暴力の気配が満ちる密室で、少女が夜毎に育てた毒の夢と男の欲望とが交錯する。誰にも明かされない真実をめぐって少女に注がれた隠微な視線、幾重にも重なり合った虚構と現実の姿を、独創的なリアリズムを駆使して描出した傑作長編。柴田錬三郎賞受賞作。

桐野夏生はあまり好きな作家ではない。
私にはちょっとヘヴィすぎるのだ。
だけど、旦那のおとうさんが桐野夏生が大好きで「よければ読んで」とこの本をくれたので、久しぶりに読んでみたのだった。

相変わらず見たくないものを見せてくる作家だなぁと思いながらも、まるで自分が主人公と同じ体験をしたことがあるような不思議な懐かしさも覚えた。
好きか嫌いかと言われたら決して好きではないけれど、でもやっぱり桐野夏生というのは何かを持っている人なのだなぁ、と思った。他の作品もまた読んでみようと思った。おそるおそる。