死者の饗宴
★★★
その刹那、わたしの眼に映った息子の顔に浮かんでいた恍惚の表情は美しかったが、同時に年老いてもいた…少年と彼に取り憑いた正体不明の存在“あれ”との顛末を妖しく語り、読者の想像を超える衝撃的な結末を迎える代表作中篇「死者の饗宴」のほか、“サトレジ号でたぶん1898年だった”という謎の言葉と不気味な子供に翻弄される男を描く狂気に満ちた怪異談「ブレナーの息子」、ビルマの神秘な力を持つ宝石と護符をめぐる奇妙な物語「煙をあげる脚」など、知られざる英国怪奇文学の名手による異形のホラー・ストーリー、幽霊物語、超自然小説を厳選した全8篇。
付いてくる船、神経に障る子ども、思い出せない顔。何が起きているのかはっきりとわからないのだけれど、わからないだけに想像をかきたてられて怖い。面白かったけど、救いのない物語ばかりでちょっとぐったり…。幽霊には逆らえないのね…。
一気に読まないで時間をかけて少しずつ読んだ方がよかったかもしれない。
面白かったのは「悪夢のジャック」「永大保有」「ブレナーの息子」「使者の饗宴」。