森へ行きましょう
★★★★★
並行して語られるルツと留津の物語。
パラレルワールドなのかどちらかがフィクションなのか。
自分の前に広がる道は無限で選択肢はたくさんあってその都度選ぶことができるが、自分の後ろには選択してきた道が一本伸びている。
結婚するのかしないのか、仕事を続けるのかやめるのか、恋愛の激情に身を委ねるのか留まるのか。
二人の「るつ」はある時点では留津の方が、またある時点ではルツの方が幸せに見える。
後半になるとさらに大勢の「るつ」が出てきて現実と虚構の区別がつかなくなる。
どんな選択をしたとしてもそれが自分の人生だし、それがまぎれもない「自分」であることに変わりはない。
過去は変えられないけど未来は変えられる。
そんなメッセージを受け取った。
とても面白かった!