恋愛療法
- 作者: デイヴィッドロッジ
- 出版社/メーカー: 白水社
- 発売日: 1997/09
- メディア: 単行本
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中年の台本作家が鬱と膝の痛みのダブルパンチを食らい、各種セラピーのハシゴをするうち、なんとキルケゴールにのめり込んだ。心の癒しというテーマをコミカルに描く。
面白かった〜。ものすごくユーモラスでブラックでシニカルだけどそれだけじゃない。
主人公のタビーは売れっ子の脚本家だが、中年の危機を迎え膝の痛みと鬱に苦しんでいる。
タビーの独白(ほぼ愚痴)が延々続く一部は正直読んでいて楽しくなかったのだが、二部に入って俄然おもしろくなった!
タビーと関わる人たちの独白であるこの二部がこの物語だけではなくタビー自身のターニングポイントでもあるという、このイカした構成!
ゲラゲラ笑いながら読んでいたのに最後の方は身につまされて、最終的にはこれから先の人生に希望も抱かせてくれる。素晴らしかった!さすがロッジ。大好きだ。