りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場6月中席夜の部

6/20(土)、鈴本演芸場6月中席夜の部に行ってきた。
本当は用事があって行けないはずだったのだが、アクシデントがあり急きょ行けることに。
ここまで通ったんだから千秋楽も行かないとね!と自分に言い訳。

喬太郎「そば清」
・菊太楼「締込み」
〜仲入り〜
ホンキートンク 漫才
・燕路「粗忽長屋
・正楽 紙切り
・さん助「お見立」

喬太郎師匠「そば清」
そば清さんがまだまだ食べられるのにそんなに食べられませんと嘯くのがいかにも怪しくて面白い。
途中ちょっと噛みかけて「今、にゃって言っちゃったね」と自分で突っ込み、それを噺の中に何回も使ってさらに笑わせるのがすごい。
喬太郎師匠もさん喬師匠も私は軽めの噺が好きだなぁ。こんなことを言うと失礼かもしれないけど。

ホンキートンク 漫才
わーい、ホンキートンク。もう好きで好きで出てきただけでうれしくてほんとは「待ってました!」って声をかけたいけど絶対できない…。だから手を振るのは必ずするんだけど、昨日は「いつもありがとうございます」と言ってもらって、もしかしていまのは私に言ってくれた?と勝手に妄想。ドキドキ。
「カンゲコです」「語尾がちょいちょいおかしいだろ」
「写メとってもいいですか」「あ、いいですよ」(ポーズをとって)「あ、これかまぼこの板」
何回見ても楽しい。大好き。

さん助師匠「お見立」
お辞儀をして頭を上げて客席を見て「今日はどうしたんですか」と驚くさん助師匠。
この日はほんとにすごく大勢のお客さんだったのだ。千秋楽にこんなに大勢お客さんが入ってよかったなぁ…。
「動揺しています」と言って、さん喬師匠のお供で大阪に行った時、共演した上方の師匠に連れられて怪しげな歓楽街に連れて行かれた時の話。途中で客席に子どもがいることに気づいて「あっ、お子さんがいた」と慌て、「いいんです。寄席はダークなところなんです。」と開き直る。
こんなさん助師匠は初めてでおかしい。
そんなまくらから「お見立」。花魁が手練手管を使うまくらで、はっこれは雲助師匠!?
さん助師匠が吉原の噺??と意外に思っていると、「お見立」だった。

若い衆がいかにも軽くてとほほで楽しい。
杢兵衛と花魁の間を何度も行ったり来たりするんだけど、花魁に酒をねだったり、二人から小遣いをもらって「二重取りだな」と喜んだりするのがおかしい。
また杢兵衛のキャラがなんともいえずおかしくていい。さん助師匠の田舎者キャラ、すごくいいなぁ。

どんな言い訳をしても食らいついてくる杢兵衛に困り果てた若い衆。
花魁に教わった言い訳を「言えませんよ。とても言えません。花魁はここにいるからそういうことが言えるんですよ。あの顔を前にして言えません。そうじゃなくてあたしは笑い上戸なんです」と言うと、花魁がいいことを教えてやるよと言って、笑いそうになったら扇子を膝の下に置いてこうやって動かすと痛くて笑いがおさまる、と言うんだけど、このしぐさがもうほんとに激しくておかしい。
必ず噺の中にこういう変な動きとか奇声を入れないといけないのね(笑)。

お墓の場面も楽しくて大笑いのうちに千秋楽も終了。
大きな拍手に見送られるさん助師匠。幕が下りるときのお辞儀も板についてきてなんか感動。じーん。
お披露目から初めてのトリまで見届けられて満足。