りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

いちばんここに似合う人

いちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)

いちばんここに似合う人 (新潮クレスト・ブックス)

★★★★★

水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教えようとする娘(「水泳チーム」)。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で頭がはちきれそうな中年女(「マジェスティ」)。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人(「妹」)―。孤独な魂たちが束の間放つ生の火花を、切なく鮮やかに写し取る、16の物語。カンヌ映画祭で新人賞を受賞した女性監督による、初めての小説集。フランク・オコナー国際短篇賞受賞作。

これ好き好きー!

出てくるのは、孤独で不器用で妄想で頭がパツパツになった人たち。
奇妙奇天烈なんだけど、妙にわかる。それだけに痛い。恥ずかしい。でもすごくおかしい。 グロテスクな状況でも、なんか笑ってしまう。

裏表紙に載せられた作者の写真に、えええ?こんなきれいな人がこんなえげつない物語をー?!と、オヤジのようにニヤニヤしつつ、この人の作品をもっと読んでみたいと思った。