りつこの読書と落語メモ

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赤坂 はん治の会

6/6(木)、赤坂会館で行われた「赤坂 はん治の会」に行ってきた。

・小はだ「まんじゅうこわい
・はん治「君よ、モーツァルトを聴け」
~仲入り~
・小はぜ「蔵前駕籠」
・はん治「ろくろ首」


小はださん「まんじゅうこわい
池袋のはん治師匠の会のチケットについての業務連絡。
これがなんかわかりづらくて、ああ、小はださんこういうこと苦手なんだなと思っていると「す、すみません。なんか。私の事務能力の低さが出てしまっていて。申し訳ないです」に笑う。
「だいたいこちらの会では私の後に小はぜ兄さんが上がって私のことをあれこれ話して、私がそれを聞いて傷つく…というのが多いんですが。この会にいらしている方の中には小はぜ兄さんのファンのかたも大勢いらっしゃってると思いますので…私も言われっぱなしじゃないぞというところで…兄さんはこういう人なんですよ、という情報を。きっとファンの人も喜んでいただけるんじゃないかと」。

兄さんは見ての通りまじめ一辺倒、真っすぐな人、というのは見ていてお分かりいただけると思うんですが。
でもあれでいて人と感覚が違うようなところもありまして。やっぱりあの…AB型ですから。ええ。
私がしょっちゅうしくじるもんですから、そこで兄さんが厳しく注意をしてくるんですね。そういう時、兄さんは説教が持続しないんです。
といって、小はぜさんの説教が猫をかわいがることでとっちらかってしまう、という話。

…ぶわははは。小はだの逆襲?!全然たいした逆襲になってないけど、まるで違うタイプの二人。面白いなぁ。
そんなまくらから「まんじゅうこわい」。
これを聞いていて思い出した。そうだ中野ゼロで小はぜさんがやったのも「まんじゅうこわい」だった。なんで「寄合酒」って書いちゃったんだろう。あわてて修正。
小はださんはなんか独特のすっとぼけたところがあって、それが落語でもちょうどいい間になっていてとても楽しい。
聞いていて何度か本気で「ぶわはっ」と吹き出した。

はん治師匠「君よ、モーツァルトを聴け」
小はだも来年にはニツ目になるかもしれません。そんな噂が耳に入ってきています、とはん治師匠。
小はだと小はぜ。正直言って私が若かった頃に比べると格段に落語が上手です。今の前座やニツ目の水準からしたらどうなのかはわかりませんけど、私に比べたらそうです。
2人の弟子は全くタイプが違うんですけど、まぁ…なんとかなってくれたらいいなぁ、なんて思います。
それにしても…弟子とは言いながら…「師匠の落語を継ぎたいです」というような言葉は一度だって聞いたことがないというのは…。いやまぁいいんです、いいんですけど、ちょっと情けないなぁなんて思ったり。
弟子が入る前の私は年に2,3回会をやる程度でしたので…噺を覚えるにしてもずいぶんのんびりやればよかったんですが。
こうして会が増えて…それもどちらの会でも…いらっしゃるお客様の顔ぶれがほとんど同じということを考えますと…違う噺をやらないといけない…のは大変で…。

…ぶわはははは!!はん治師匠、おかしい~。
でもほんとに会が増えて素晴らしいなぁと思う。お弟子さんも二人とも魅力があってほんとに素敵な一門。大好きだ。

そんなまくらから「君よ、モーツァルトを聴け」。
この噺、久しぶりに聞いたのと、こんな近くで聞いたのは初めてだったということもあるんだけど、最初から最後までめちゃくちゃおかしくて大爆笑だった。
もうね、おかしすぎるのよ。魚屋さんの反応が。
子どもの病気を治していただいてありがとうございます、とお医者様にお刺身を届けた魚屋さん。
先生が音楽を聴くのが趣味と聞いて「あたしは北島三郎が好きです。かかぁのやつは鼻の穴がでかいなんて言って嫌がりますけどね。鼻の穴で歌うわけじゃねぇんで」と言って「はーーるばるきたぜはこだてー」。
遠慮がちにいい喉を聞かせてくれる…この加減がたまらない。
モーツァルトの話を聞きながらあれこれ聞き間違うのも、変なツッコミをいれるのもいちいちおかしい。
独特の間と独特の口調。楽しかった~。


小はぜさん「蔵前駕籠」
今日はたくさんのお客様にお運びいただいてありがとうございます、と小はぜさん。
いつも前日に主催者の方に電話をして「明日はよろしくおねがいします」とご挨拶はするのですが、その時に予約がどれぐらい入っているのかというのは聞いたことはない。なんとなくそういうことを言うのは野暮な気がするんですね。
だから予約が入っているのかいないのかは開場するまでわからない。
今日も師匠の会や自分の会のチラシを持ってきたんですけど。私、このチラシを折る作業が好きなんです。朝起きてすぐにやったりすると気持ちが晴れ晴れとするというか心が落ち着いてくるというか。
で、どれぐらい持ってくるかと言ったら、これぐらいお客様が入るといいなぁという数を持ってくるんですけど。
今日はちらっと受付の所を見たらチラシが全部なくなっていて。
あーだったらもっとたくさん持って来ればよかったなぁ、なんて思ったりして。

そんなまくらから「蔵前駕籠」。
うーん。きれいだなぁ。小はぜさんの芸は。
テンポが速いけど言葉が明瞭でとてもきれい。もしかするときれいなところが弱点でもあるのかもしれないけど、小はぜさんがこの噺を好きだというのが伝わってきてとても微笑ましい。
追いはぎが出る、しかも侍だから質が悪いとどんなに言われても、吉原に俥で行くんだ!と言い張る江戸っ子。昨日もおとといも出たなら今日は出ないよとか大丈夫だよ俺が倒してやるからとかいろんなことを言うけど、なかなか「出す」と言ってもらえない。
最後は追いはぎが出たら俥を置いて逃げちゃって構わないから、とまで言って、ようやく出してもらえる。
「こちらにも支度があるから」と言って着物を全部脱いで紙入れや煙草も全部お尻の下へ敷いて、ふんどし一丁。
それを見た親方が「まるで寄席の決死隊だね」。
そこからの展開もテンポがよくて威勢がよくてとても楽しい。
よかったー。小はぜさん、どんどんネタを増やしてるなぁ。すばらしい。

はん治師匠「ろくろ首」
おなじみの「ろくろ首」。
この与太郎さんのたくまぬ可愛らしさは他の人には出せない味だよなぁ…。
お嫁さんが欲しいと言い出すまでのもじゃもじゃしたところ。
何か言われてまぜっかえすところ。
バカだけどまるでバカじゃない。ちょっと機転がきくところもあったり、一生懸命なところもあったり。
首が伸びるところは本当に与太郎さんと一緒に恐ろしいものを見た気分。

今日は珍しい噺を聞けなかったのは残念だったけど、テッパン二席ともほんとに面白かった。