りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場2月下席昼の部

2/28(火)鈴本演芸場2月下席昼の部に行ってきた。
 
・ろべえ「やかんなめ」
・ストレート松浦 ジャグリング
・文蔵「真田小僧
・一九「時そば
ロケット団 漫才
・菊之丞「長短」
・小ゑん「下町せんべい」
・のだゆき 音楽パフォーマンス
・一之輔「人形買い」
~仲入り~
・にゃん子・金魚 漫才
・圓太郎「祇園祭り」
・小満ん「悋気の火の玉」
・二楽 紙切り
・さん助「子別れ(中)~(下)」
 
文蔵師匠「真田小僧
文蔵師匠が「真田小僧」ってなんか珍しい~。
生意気な子どもと子供のようなおとうさんがとてもリアルで楽しい
「〇〇ではないか」という言い方がすごくおかしくてツボ。
 
小ゑん師匠「下町せんべい」
いいわー。江戸っ子に憧れるおたくっぽい男といかにも江戸っ子なさっぱりしたせんべい屋のおやじのやりとり。
好き好き。
 
小満ん師匠「悋気の火の玉」
最初から最後まで全部好き。
奥さんの火の玉が出てきて「おいおい、すごい勢いだな。まぁこっちにおいで」という言い方が優しくて、きゃ~。(←あほ)
 
さん助師匠「子別れ(中)~(下)」
くまさんが弔いに行ってそのまま吉原に居続けをして家に帰ってきたところから。
おかみさんに文句を言われるも、「まぁまぁ」「わけがあるんだよ」とくまさん。葬儀の時に酒を飲んでいい気分になったことやおこわをかすめとったことを自慢げに明るく語る。
そのあとに吉原に行ったことも、最初は「紙くずやとばったり会って二人で通夜に行った」などとうそぶく。
おかみさんに詰問されると、わけありの女と再会をしたことを話すが、女が俺の胸で泣きやがるんだ、とのろける。
おかみさんが本気で怒っているとわかると、「まぁこっちに来いよ」と言うんだけど、それがなんかこうちょっと色っぽくてどきっとする。
 
おかみさんに離縁してくれと言われると逆ギレして追い出してしまうんだけど、それまではそんなにたちが悪い感じはしなくて、とにかく酒でだらしなくなってるという印象。
離縁と聞いて慌てて止めようとするかめちゃんが生意気でとてもかわいい。
 
それからまともになったくまさんのところに番頭さんが訪ねてきてかめを見つけるところ。
かめちゃんの友だちのろくちゃんがまっさきに気付いて「ねぇねぇ、さっきからあそこでおじさんがかめちゃんのこと見て泣いたり笑ったりしてるよ」。このろくちゃんという登場人物がさん助師匠の「子別れ」を笑いどころがたくさんあるものにしていて大好き。
 
くまさんがかめちゃんに「新しいおとうさん」のことを聞いた時も、「どういう意味?」とわからないかめちゃんに向かってろくちゃんが「あのですね。新しいおとうさんっていうのはですね。昼間はおもちゃを買ってくれたりしていて、夜になると…」と訳知り顔で説明。
「ろくちゃん、悪いけど帰ってくれる?」と言われてろくちゃんがいなくなるとくまさんが「…いい友達がいるんだな」。
 
もらったお小遣いでズックを買うというかめちゃんに「なんだ、おっかぁは買ってくれないのか」。
それに対してかめちゃんが、おっかさんがどれぐらい苦労しているか、二人でいつもお腹をきゅうきゅう鳴らしていると言うのが、おっかさんの肩を持って男の子らしくていいなぁ。
それを聞いてくまさんより先に泣いちゃう八百屋さん。くまさんが「かんべんしてくれ」と、ちょっとすまねぇって感じで軽く言うのも好き。
 
おかみさんがくまさんからもらったお小遣いを盗んだと思って、玄翁でぶつ真似をしたあとに「出てけ」と言うと、かめちゃんが「それは言わないって約束したじゃないか」と泣くのが…そうだよね、くまさんにそういわれて二人で出てきたんだもんねと思って胸が痛い。
 
うなぎやの再会のシーンで、復縁を言われたおかみさんが「都合がよすぎるんじゃないかい」と言うのもいいな。そうだよそうだよ言ったれ!と思うし、「自分たちばっかり鰻食べてないであたしの分も」と言うのも、それを聞いてくまさんが「うなぎーーーー」って叫ぶのも好きだ。
 
最終日にさん助師匠の「子別れ」を聞ける幸せ。さん助師匠の「子別れ」が一番好きだ。
鈴本の昼の部って思っていたより本当にお客さんが大勢来ていて、誰かを目当てに見に来てるというよりは寄席を楽しもうという雰囲気。
さん助師匠、大丈夫かなぁと内心心配していたけれど、最終日までいろんな噺を聴かせてくれてとてもよかった。