りつこの読書と落語メモ

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わたしの美しい娘―ラプンツェル

わたしの美しい娘―ラプンツェル

わたしの美しい娘―ラプンツェル

★★★★★

わたしたちはずっといっしょ。このまま永遠に。娘の13歳の誕生日には新しいドレスを作ってあげよう。あの子の美しさを際立たせるすばらしいドレスを。小さな望みなら好きにかなえてやろう。わたしは幸せでたまらなかった。―どうしても子どもをもちたかった女は、魂とひきかえに自分の娘を手に入れた。だが、美しく成長した娘はひとりの若者と出会い、それを機に3人の運命は大きく変わり始める―。

ラプンツェル」は有名な童話だが、これはこの物語に独自の解釈を加えて書かれた小説だ。
自分の娘が持ちたいという願いが叶わず、悪魔と取引をして娘を手に入れた母と、素直で天真爛漫に育った娘ラプンツェル
永遠に娘と2人っきりで暮らしたい母と、外の世界に憧れ自由を求めるラプンツェル。ある日市場でラプンツェルが伯爵コンラッドと出会い、そのことに危機感を抱いた母はラプンツェルを塔に閉じ込めてしまう…。

童話の中では恐ろしい魔女としか思えなかった母がこの小説では痛いほど悲しく共感せずにはいられない。
娘の幸せを願っているから、何かあってからでは遅いから、そんな言葉を言い訳に子どもを塔に閉じ込めるようなことはしないようにしよう…。