りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

マイナスゼロ

マイナス・ゼロ (集英社文庫)

マイナス・ゼロ (集英社文庫)

★★★★

幻の名作が大きな活字で復刊
戦時中に隣人と交わした約束。18年後にその約束を果たそうとして、主人公が見たものは? 日本語で書かれたタイムトラベル小説の最高峰といわれる名作が大きな活字で復刊。(解説/星新一

幻の名作の復刊だとは全く知らず、お気に入りのブログで「面白かった!」と書いてあったので読んでみたのだ。

これはいわゆるタイムトラベル物。悪いが私はタイムトラベル物に弱い。(好きという意味で)
「タイムトラベルなんとか」とか「時空を超えたなんとか」とかそういうタイトルが付いていたら、100%手にとってしまう。
そんなタイムトラベル通(どんな通やねん…)の私に言わせていただけば、まあ王道っていうか基本っていうか…安心して読める小説ではあったよ。(←なんだかちょっと上から目線っぽい?)

いや実は一部ちょっと禁じ手を使っちゃってるのでは?それはタイムトラベルルール違反なのでは?という部分もあったんだけど、それはそれ。いいの、面白ければ。心にズドンとくるものがあれば。

出てくる人たちがとても味があっていいのね。心あたたまるっていうか。
昭和の懐かしいかおりもぷんぷんして、そこがまた楽しい。
銀座は仕事で何年も通っていた街だったので、風景が浮かんできて2重に面白かったな。

余談だけど、表紙のイラストは和田誠
もう一目見て「あ、和田誠」ってわかるよね。ものすごくシンプルでものすごくわかりやすい。和田誠ってすごいと思った。