偽りをかさねて
- 作者: ジョディ・ピコー,羽地和世
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2007/04/25
- メディア: 単行本
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漫画家で家庭的な父親ダニエルと、優秀な学者の母親ローラ、そして二人に愛されて育った娘トリクシィ。平凡な一家の穏やかな生活は、ある日突然崩れ去った。14歳のトリクシィがボーイフレンドから暴行を受け、心に深い傷を負ったのだ。世間の冷たい視線にさらされ、彼女の苦しみは頂点に達する。娘をなんとか守ろうとする両親だったが、現実は容赦なかった。事件をきっかけに、一家は思いもよらない真実に次々と直面することとなる。ローラは不貞を告白せざるをえなくなり、一方ダニエルの内部では、遠い昔に葬った荒々しい人格が呼び覚まされる。そして被害者のトリクシィ自身の供述にも、ほころびが生じてくる。三人三様に身にまとっていた偽りがひとつずつ剥がされ、やがて最悪の事態が一家を…。『わたしのなかのあなた』で全米に衝撃を与えた著者による、家族の崩壊と再生の物語。
ピコーさんは相変わらずあざといなぁと思いつつ、さすがのリーダビリティで一気読み。
漫画家としてようやく成功してきた父親のダニエル。何かから逃げるように故郷のアラスカを後にして荒んだ暮らしを送っていたが、ローラと出会い彼女が身ごもったことで、今までの自分を捨てて、一人娘のトリクシィを大事に育て家事もこなす理想的な父親だ。
母ローラは大学の人気教授。
絵に描いたような幸せな家庭は、ある日トリクシィがボーイフレンドからレイプされることで、ぼろぼろになる。
ローラの不貞が明らかになり、ダニエルが封印していた荒々しい人格が呼び覚まされ、トリクシィは世間から誹謗中傷を受けて孤立する。
一家はこのままばらばらになってしまうのか。再生することはできるのか。
前半が良かっただけに、後半がやりすぎでとても残念。おかげでなんか薄っぺらい印象になってしまっている。
「わたしのなかのあなた」もそうだったけど、次々とショッキングなことが起きなくちゃいけないってことはないと思うのだ。