りつこの読書と落語メモ

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ティモレオン

ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー

ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー

★★★★★

江國香織氏推薦! 「ニ短調の哀しみを伴うとはいえ、愛はかくも強烈で美しく、小説はかくも緊密でおもしろい」 残酷で、滑稽で、皮肉で、グロテスクで、そして切なく哀しい。ありきたりのラブストーリーに飽き足りない読者のために用意された、究極の愛の物語。

amazonのレビューでもえらい絶賛されていたので読んでみた。いやしかし思っていたのとはちょっと違うストーリー&テイストだった。「センチメンタル・ジャーニー」なんちゅう副題にだまされたぜ…。

はらはらどきどきわくわくのストーリーなのかと思っていたんだけど、思っていたより残酷だった。うううう。目を覆いたくなるような場面もいくつかあったよ…。愛犬家は読まないほうがいいかも…。人間ってほんとに勝手だ…。そして残酷性のある人って暴力的な鈍さがある。ものすごく鈍いからものすごく過激なことをしたり傷つけたりしないと喜びを感じられないんだろう。嫌だ嫌だ。暴力と同じくらい鈍さが嫌いだ。

いやしかしこの後半のショートストーリーの数々はとてもいいのだ。特に「中国風の名前」「ジュゼッペまたはレオナルド・ダ・ヴィンチ」「ダスティ」の素晴らしいことといったら!強烈な印象と衝撃と悲しみを読者に与えてくれる。ああ、これらのストーリーは残酷だけど美しいのだよ…。そしてそれはこの物語全体にも言えるのだ。