りつこの読書と落語メモ

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ライラック・バス

ライラック・バス

ライラック・バス

★★★★★

ダブリンからラスドーンへ週末走るライラック・バス。運転手はトム。乗客はいつも決まった7人。それぞれの生活、事情を抱え、さまざまな思いを胸にバスに乗り込む。
彼ら一人一人の人生を、1章ずつで描いた作品。オムニバスのようだけど、実はこの8人が互いに深く関わりあっていて、交差していくところがとても面白いのだ。
以前同じ作者の「クリスマスの食卓」という本を読んだことがあるのだが、こっちのほうが好み。

それぞれに抱えている問題は結構深刻で、みんな人から見られているよりつらい人生を送っている。そこからなんとか抜け出そうともがいていると、思わぬところから手を差し伸べられる。
人間って捨てたもんじゃないなあ。人生ってなかなか面白いよね。そんな作者のメッセージがこめられているようだ。

受けないジョークを連発する「おじさん」ミッキーの章が私は一番じーんときてしまった。