りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

国立演芸場8月上席

8/6(日)、国立演芸場8月上席に行ってきた。


・市坊「たらちね」
・市童「武助馬」
・さん助「お菊の皿
・東京ガールズ 三味線演芸
・玉の輔「宮戸川(上)」
・小のぶ「風呂敷」
~仲入り~
・カンジヤマ・マイム パントマイム
・菊太楼「子ほめ」
・ダーク広和
・市馬「船徳


市童さん「武助馬」
おお、「武助馬」とは渋いな、市童さん。
これって鯉昇師匠からだよね、きっと。
兄弟子の名前が「池袋」で、居眠りしている兄弟子を起こすと寝ぼけて「次は大塚~大塚~」には笑った…!
地味な噺だけどちゃんと笑いどころもあって楽しい。


さん助師匠「お菊の皿
おお、さん助師匠の「お菊の皿」は初めてでうれしい!
お菊さんが留守の時に鉄山がお菊の部屋を訪れて皿を一枚抜いて…と言いかけてから、「これには伏線がありまして」。
え?伏線?
家宝の皿をお菊に預けておいたのだが、お菊が留守をした時に「三平に会いに行ったのか!」と嫉妬に狂って鉄山が皿を一枚抜いたのだ、と。
お、もしや、預けておくという部分が抜けたから、あわてて足した?どきどき。

お菊さんが殺されて井戸に落とされて、そのあとすぐに鉄山がはばかりに行こうとするとすぐに「うらめしや~」と現れる、っていうのは初めて聞いた。
井戸じゃなくていろんなところに出てくるお菊さん?

そのあとで若い衆が皿屋敷を見に行くところは同じだけど、次の日から倍、また次の日は倍と増えて、出店が出たり甘味屋ができたりと通りもにぎやかになり、中には「お兄さん、よってらっしゃい」って怪しげな店ができるっていうのも初めて聞いた。

2回目に出てきたお菊さんが、「…ようこそいらっしゃいました」と色っぽくて丁寧なのはなんか好きだなぁ。
ちょっとばたばたしてたけど楽しかった。


小のぶ師匠「風呂敷」
兄貴分が途中で語る本物の薀蓄を丁寧に。これがあるから、噺の中で、兄貴分が偉そうに語る薀蓄が全部でたらめなのがはっきりして二倍おかしい。
そしてそんな偉そうな兄貴がおかみさんには全く尊敬されてなくて邪険に扱われているのがまたおかしい。
そうか。この噺の主役はこの兄貴なんだ。頼られて悪い気はしなくて張り切って出かけて行って…。

とにかく小のぶ師匠のこの兄貴がかわいい。
「おめぇはなにかっていうと俺を頼ってきて」「大変だなんていうのはほんとに大変な時にだけ言う言葉だ。生涯に一度や二度ぐらいだ」と迷惑そうに言いながら、彼女が帰ると「ほんとに弱っちゃうよなぁ。みんな俺を頼りにして」と言う姿がほんとに嬉しそうで誇らしそうで笑ってしまう。

アクションが大きくて表情が豊かで間が良くて。
小のぶ師匠の落語は楽しいなぁ。

ところでこのおかみさん…新さんとできてたのかな、ほんとのところ。
なんとなくまくらを聞いていてそんなことをちょっと思った。


カンジヤマ・マイム パントマイム
今日は一人だったのでこの間とはまたちょっと違っていて、それが嬉しい。
パントマイムは世界共通だからいいですねって言われるけど、実はしぐさって国によって違いがあるから、共通ってわけじゃない、っていうの面白かった。


菊太楼師匠「子ほめ」
聞き飽きたこの噺がこんなに面白いとは!
この師匠のわしゃわしゃしたところがこの噺にぴったりでご機嫌な楽しさ。よかった!


ダーク広和先生 マジック
端が増える紐のマジック、ほんとに間近で見ていたけど、ほんとに不思議。
ほんとにうまいよなぁ。見事としかいいようがない。

 

市馬師匠「船徳
市馬師匠の「船徳」は何回も見ているけど、今日のが一番ノリノリだったような。
なんか聞いたことがないようなギャグも入っていてそれも面白かったけど、まわりの人たちがみな若旦那を心配している様子がたまらなくおかしい。
ガタイのいい市馬師匠だけど、いかにもなよっとした形ばかり気にする若旦那っぽいのが不思議。
楽しかった。