りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

柳家小三治独演会 調布グリーンホール

5/15(金)、調布グリーンホールで行われた柳家小三治独演会に行ってきた。

・〆治「道灌」
小三治「一眼国」
〜仲入り〜
小三治初天神

小三治師匠「一眼国」
前に上がった〆治師匠のことを語りだす小三治師匠。
あいつは私の一番弟子でして…といっても実はその前に3人いた弟子をクビにしているので結果的に一番になったっていうのが本当のところで。
あいつが入門したいと電話をかけてきたときは断ったんです。もう弟子を育てるってことが自分には向いてないと思って。
そうしたら今度は家に訪ねてきました。そして「どーか弟子にしてくだせぇ」って言ったんです。あいつは東北の出身ですごい訛りだったからこれは噺家になるのは難しかろうと思って、1年猶予をやるから訛りを直してこい、って言ったんです。
そうしたら1年後にまた電話をかけてきた。かみさんにも「あなたが言ったんだからしょうがないじゃない」と言われてとることにした。

あいつとは一回り年が離れているから、今も多分一回り離れてるはずです。
ということは私が75になったからあいつは63。
どうなることかと思ったけど、なんとなく噺家らしくなりました。

それから深夜についついテレビでテニスやゴルフやサッカーを見てしまうという話。
相変わらずテニスの錦織くんに夢中な小三治師匠。
BSで試合をやっていたので「よしよし」と思って、湯に入って戻ってきたら終わってしまっていた。
なんだい!と思っていたらCSでもまた錦織くんの試合。なんだ今度はこっちにうつったのかと思って、カップのうどんにお湯を入れて食べながら見ようと思ったら、また終わってしまってる。
あきらめきれずチャンネルをがちゃがちゃやってたらWOWWOWで錦織くんの試合。
どうなってんだ!と思ったけど、後から調べたらどのチャンネルも別々の試合をやっていた。 自分はチャンネルを移動してやってるのかと思っていた。

そんなまくらから「一眼国」。
小三治師匠の「一眼国」は何度も見ているんだけど、今まで見た中で一番丁寧な「一眼国」だった。
語りが本当に絶妙だから本当に原っぱが見えてくる…。面白いけどちょっぴりきもちわるい。独特の世界。

小三治師匠「初天神
2席目はまくらなしで「初天神」。
とにかく金坊がかわいくてかわいくて。子どもってこういうふうに親にこびてくるよなぁというのが伝わってきてなんともいえず楽しい。
そしてこのおとうさんのおとなげなさがまたかわいらしい。
何度も何度も「かかぁが羽織をすぐに出さないから」と嘆き、大声を出してわめく子供を恥ずかしがり、値段を聞いては「高い」と店の人に文句を言い…。

凧上げの楽しそうな様子に客席から笑いがあふれる。
楽しい高座だった。