りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

鈴本演芸場3月下席夜の部 真打昇進襲名披露目興行

3/23(月)、鈴本演芸場3月下席夜の部 真打昇進襲名披露目興行に行ってきた。
お披露目に行くのは天どん師匠の時以来。

・ホームラン 漫才
・白鳥「山奥寿司」
・金馬「親子酒」
・さん喬「時そば
〜仲入り〜
・さん弥改めさん助襲名真打昇進襲名披露口上
 正蔵(司会)、権太楼、馬風、さん喬、金馬、市馬
・にゃん子金魚 漫才
・市馬「長屋の花見
・権太楼「代書屋」
・正楽 紙切り
・さん助「蒟蒻問答」

白鳥師匠「山奥寿司」
初めて聴いた噺。
山奥に泊まった男が「山の幸もいいけどそろそろ寿司が食いたくなった」と言うと、山奥に回転寿司屋ができたと教えられる。
けもの道を歩いてようやくたどり着いた寿司屋は、ヘンテコな寿司を食べさせる寿司屋で…。
白鳥師匠らしいバカバカしくもナンセンスな新作。面白かった。

金馬師匠「親子酒」
オヤジとおかみさんの会話がなんとも良くてしみじみ楽しい「親子酒」。
酔っぱらいの意地汚さがじわじわとにじみ出ていてなんともいえず楽しい。
金馬師匠はほんとに見るたびに違う噺をしてくれて、しかもどれもあたたかくて楽しくて大好きだ。

さん喬師匠「時そば
さん喬師匠の「時そば」は初めてで得した気分。
昨年は小三治師匠の「時そば」を何度も見ているんだけど、さん喬師匠の「時そば」も同じところがたくさんあって、ああこれが柳家時そばなんだなぁと素人了見だけど分かってうれしい。

さん弥改めさん助襲名真打昇進襲名披露口上
披露口上ってほんとに何回聞いてもいいものだなぁ…。特に初日は緊張感があって感動するなぁ。
さん喬師匠が、「喬太郎は前しか見えなくて横が全く見えないタイプ、次の左龍が横ばかり見えて前が見えないタイプ、このさん弥は前も横も見えないタイプで、何度クビにしようと思ったかわからない」に大笑い。
「でも噺の稽古をしているときに、あ、こいつはもしかしてすごく上手な噺家になるかもしれない、と思った。なんともいえないおかしみがある」。
全員が両手放しで褒めて応援してやってくださいと頭を下げる。決め事と分かってはいるけど、じーんとする。

市馬師匠「長屋の花見
市馬師匠の「長屋の花見」も初めてでうれしい。
軽くて明るくてすごく楽しい。見栄っ張りの大家さんも、それに付き合う長屋の連中の気の良さも、ほのぼの楽しい。私はやっぱりこういう落語が好きだなぁ。

さん助師匠「蒟蒻問答」
大きな拍手に迎えられたさん弥さん改めさん助師匠。それはもうほんとに緊張しただろうなぁ。見ているこちらもドキドキだったもの。
昇進の知らせは師匠の携帯。ちょうど仕事で出られなくてあとで着信に気がついて、「またなにかしくじっただろうか」とドキドキしながらかけ直してみると、「真打昇進が決まったよ」。
まさかと思っていたのでびっくりした、と。
早速両親に知らせなければと電話をすると、おとうさんが「そうか。それはよかった。で、笑点にはいつでるんだ?」。
いやいやいやいや…。

そんなまくらから「蒟蒻問答」。
これがめちゃくちゃ面白かった!
僧侶になる男のちゃらんぽらんさと、それをヒヤヒヤして見つめる権助と、なんでもどんと来いのこんにゃく屋の親方が生き生きしていて、なんとも楽しい。
問答のところはもう少しゆっくりたっぷりやったほうがもっとおかしいのにと思わなくもなかったけれど、この噺のバカバカしさがさん助師匠にとても合っていてすごくいい!
うわーー好きだー、さん助師匠!
末廣亭のお披露目も行くつもりでチケットを買ってあるんだけど、浅草も行きたくなったぞー。また落語休みとって行っちゃおうかなぁ。