りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

星やどりの声

星やどりの声

星やどりの声

★★★★

星になったお父さんが残してくれたもの―喫茶店、ビーフシチュー、星型の天窓、絆、葛藤―そして奇跡。東京ではない海の見える町。三男三女母ひとりの早坂家は、純喫茶「星やどり」を営んでいた。家族それぞれが、悩みや葛藤を抱えながらも、母の作るビーフシチューのやさしい香りに包まれた、おだやかな毎日を過ごしていたが…。

若い子が大好きっていうわけでは決してないのだが、ある種類の若者には無条件でエールを送ってしまう私である。
朝井リョウはそんな作家の一人。

亡くなったお父さんのことを家族全員が本当に大事に思っていて、温度差や表現の仕方の違いはあれど、それぞれに思いあう家族の姿がとても素敵だ。
デビュー作も無条件で大好きだったんだけど、だんだん作品が優しくなってきているところが、とてもいいなぁと思う。

これからの作品がまた楽しみ。