宇宙のみなしご
- 作者: 森絵都,杉田比呂美
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/11/10
- メディア: 単行本
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あなたと手をつなぐ人がきっと、いる。
真夜中の屋根のぼりは、陽子・リン姉弟のとっておきの秘密の遊びだった。やがて、思いがけない仲間がくわわって……。
「カラフル」を読んで、すっかり好きになった森絵都。
これもよかったなぁ…。
中学生というなかなか難しいお年頃のヒトたちを、これほどまでに温かい眼差しで描ける作家はなかなかいないのでは。
「おとなこども」という言葉がぴったりな彼らは、不器用でかっこ悪くてイタくてめんどくさいんだけど…ビリビリするくらいの感受性とか危うさがもうたまらなく愛おしい。
中学生のムスメがいて、さらに自分もまだまだオトナになりきれていない私は、最後の言葉は、涙なしには読めなかった。
「大人も子どもも一番しんどい時は一人で切り抜けるしかない」
「ぼくたちはみな宇宙のみなしごだから」
「ときどき手をつなげる友達を見つけなさい」
宝物にしたい言葉。