りつこの読書と落語メモ

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世界は終わりそうにない

 

世界は終わりそうにない (中公文庫)

世界は終わりそうにない (中公文庫)

 

 ★★★★★

 恋愛の苦み、読書の深み、暮らしの滋味…愛しい私たちのしょっぱい日々よ!膝を打ちたい気分で人生の凸凹を味わうエッセイ集。船戸与一成島出三浦しをん他との豪華対談も収録。

角田さんのエッセイは大好きだけど、今回は特に心にしみたなぁ…。
とても謙虚な方なのでついつい「私と一緒!絶対気が合う!」「友だちになりたい!」と思ってしまうのだが、洞察力と文章の素晴らしさは並大抵ではない。

最終章の恋愛についてのエッセイは特によかった。
宝物にしたいような言葉がいっぱい。

どれほど私をだいじに思ってくれてる人でも、つねに私のために問題解決なんてしてくれない、ということだ。何が問題か、そもそも言葉で説明しないと相手は理解しない。自分の問題を解決できるのは、自分しかいないのである。停滞するのは、人任せだから。それは恋愛ばかりでなく、友だちでも家族でも!あるいは仕事でも、おんなじことだろう。だれも、何も、私ほどには私のことを知らないし、私ほどには私のために動かないのだ。 

 誰も私ほど私のことを知らないし、私ほどには私のために動かない。
なんて正しくて深い言葉なんだろう。
ちっとも私のことを分かってくれない、私のことを考えてくれない。そう思うことがよくあるけど、当たり前なのだ。自分のことを一番大事に思ってるのは自分なのだから。自分で何も言わずに…自分で何も動かずに、誰かが何かをしてくれるわけはないのだ。
まずは自分で動くこと。相手に働きかけること。


書評についてのエッセイ、対談もよかった。
角田さんの書評を読むと間違いなくその本を読みたくなるのだが、自分が書評を頼まれた時は「読んでみたくなること」を大事に思っている、ということがわかって、なるほど…と思った。