りつこの読書と落語メモ

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ぎやまん寄席 湯島天神編(第74回)馬治・さん助ふたり会

2/24(水)、湯島天神 参集殿で行われた「ぎやまん寄席 湯島天神編(第74回)馬治・さん助ふたり会」に行ってきた。

・かな文「一目上がり」
・馬治「寝床」
・さん助「崇徳院
〜仲入り〜
・さん助「かつぎ屋」
・馬治「景清」

かな文さん「一目上がり」
かな文さん、文左衛門師匠に似てきたなぁ…。

馬治師匠「寝床」
落語家はいろんなお稽古をやります。義太夫や小唄…もちろん軽く齧る程度なんですが。中でも一番やるおけいこが落語の稽古でして。
誰か師匠に教えていただいてそれから自分で覚えてその師匠にまた見ていただいてOKをいただかないとお客様の前でやることはできない。
私には教えてもらったけど人前でできない噺というのがあります。
アゲの稽古で教えていただいた師匠からOKが出ずにできない噺があってそれが「青菜」と「七段目」。私は「青菜」と「七段目」ができない体になってしまいました。

いやぁ楽しいなぁ。なんだろう。すごくハンサムというか見目麗しいのに話し始めるとなんともいえずとぼけてるというかおっちょこちょいというかそういう感じが漂ってそこがもうたまらない魅力。
この人に厳しく出来る人っていないんじゃないだろうか。

大旦那が自分の義太夫の会の準備をあれこれ言いつけながら喉の調子を整えてるところがもうめちゃくちゃおかしくてたまらない。
そして使いに行った店の者の話を最初は鷹揚に聞いているのが、誰も彼もが来られないと気が付いて、ピクピクっとなる大旦那。それを察して「残念ながら来られない」というのをどんどんオーバーアクションで伝え始める店の者、このバカバカしさがたまらない。

それじゃ店の者に聞かせようと言い出した旦那に、店子一人一人の仮病を必死に考える繁蔵が、「ええと…〇〇は…が、が、がんです」というには大爆笑。

それから旦那の義太夫を一人で浴びて蔵に逃げ込んだ番頭の話が…義太夫の線量がとか、義太夫の熱が放射してとか、汚染水が流れ出してとか…ぶわはははは。笑った笑った。

さん助師匠「崇徳院
これがもう死ぬほど面白かった。なんだったんだとしばし呆然とするほど。

若旦那が臥せってしまって困った旦那が熊さんを呼ぶところ。
この熊さんがもうなんとも魅力的なのだ。
くれぐれも枕もとで大声を出したりしないでくれよと言われたのに、部屋に入るなり「あーーーー!!!」と大声。
それに対する若旦那の弱弱しさがすごくおかしい。

若旦那から聞いた話を旦那に伝える熊さん。
言語不明瞭で間違いだらけなのに(それがまた妙にリアル)察する旦那がおかしくておかしくて。

おかしかったのが、熊さんがおかみさんに「それでね。旦那がその娘を見つけてくれたら長屋を俺にくれるっていうんだよ」と言ったところで「ほぉ」と思わず声をあげたお客さんがいたんだけど、それに動揺したさん助師匠。
お客さんもげらげら笑うしさん助師匠も真顔で驚いてるし、えええ?と思ったら「ほら。お客様も感心しちゃったじゃないか」。
手慣れた師匠がお客さんをのんで余裕で噺に取り込むっていうんじゃなくて、ほんとに動揺して思わず出た言葉だから、もうおかしくておかしくて。

結構この噺聴いていてダレることが多いのに、最初から最後まで本当に楽しくて笑い通し。
今まで聞いた中で一番面白い「崇徳院」だった。
ほどの良さとやりすぎが絶妙なバランスなんだよなぁ。そして底抜けに明るいけれどどこか暗いところが少しあって、その危うさが魅力なのかなぁ。

さん助師匠「かつぎ屋」
前半が長かったので短めに「かつぎ屋」。
さん助師匠の「かつぎ屋」は一度浅草で聞いているけど、いいなー。
元旦だから縁起のいいことを言ってくれよと頼む旦那に、ことごとく縁起の悪い言葉で返す店子。
それだけの噺なんだけど、旦那が鷹揚だから見ていてとても心地いい。楽しい。

馬治師匠「景清」
目が不自由だけど威勢が良くて意地っ張りな定次郎がとても魅力的。
信心をしに行ってるのに願いが叶わないと神様に向かって悪態をついてしまう定次郎。
最後のシーンはとても素敵で見入ってしまった。