りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第36回 白酒ひとり

12/3(火)、国立演芸場で行われた「第36回 白酒ひとり」に行ってきた。

白酒師匠は大好きなのだが、独演会に行くのはこれが初めて。
寄席に行く時など白酒師匠の名前があると得した気分。まくらで短く毒を吐き(やめ時を心得ているので嫌な気持ちにならない)短めの噺でしっかり笑いをとり風のように去っていく。
いつか独演会でたっぷり聞いてみたいと思っていたのだ。

・桃月庵はまぐり「道灌」
柳家さん坊「牛ほめ」
桃月庵白酒時そば
「とうげつアンサー」
桃月庵白酒「花瓶」
〜仲入り〜
桃月庵白酒木乃伊取り」

はまぐりさん「道灌」
爽やかハンサムが出てきて「だれ?」と思っていたら、なんとこれがはまぐりさん。白酒師匠のお弟子さんだ。まだ見習い期間中ということで本当にこれが初高座。
「おおっ」というどよめきには、白酒師匠の初めてのお弟子さんの初高座に居合わせることができた!という喜びとお祝いの気持ちがこもっていて、いっきに会場はあたたかい空気に包まれた。
柳家を前面に押し出している白酒師匠だけど、やっぱり最初は「道灌」なんだねー。
声もよくてテンポもいい。がんばれ〜。

さん坊さん「牛ほめ」
この会でいつも開口一番をつとめているらしく、会場も「待ってたよ」な雰囲気。
地元北海道のまくらで「牛」の話を出していたのだが、「牛ほめ」の中でも独自のくすぐりを入れていて、「前座の分際で」と眉をしかめる人もいたようだったが、私は「やるなぁ!」と思った。いやらしくなかったしちょうどいい塩梅だったように思う。

白酒師匠「時そば
オーソドックスな「時そば」も白酒師匠がやるとこんなに面白い!
自分もやってみようじゃないかと呼んだそば屋の第一声ですでにおかしい。うどんのまずさ加減もすさまじく大爆笑。

「とうげつアンサー」
お客さんからのアンケートに白酒師匠がこたえる。
「嫌な客はどんな客ですか」という質問に「何か探している人」。
寝ていてもらっても、嫌いだからとそっぽ向かれていてもいいけど、噺をしている時にカバンの中を一生懸命さがされると「何を探してるんだろう」と気になってしょうがない。中にはカバンの中身をいったん全部だしてまた入れ直しているお客さんもいて、え?なに?結局何が出てきたの?と気になる、と。

白酒師匠「花瓶」
落語にはお侍さんをからかって馬鹿にする噺が結構ある。たいしたもんでもないくせにえばりやがって、という気持ちが庶民の間にはあったのかな。
尿瓶を高く買い付けて得意になって花を生ける様子がおかしい。

白酒師匠「木乃伊取り」
なんといっても清蔵がおかしい。酒の飲みっぷりが楽しくて、私も帰ったらビールを飲もう!と思いながら会場をあとにした。