りつこの読書と落語メモ

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殺人者の顔

殺人者の顔 (創元推理文庫)

殺人者の顔 (創元推理文庫)

★★★★★

フロストが面白かった!と書いたら、こちらも面白いですよ!と薦めていただいたので、早速読んでみましたよ。

余談になるけど、私がサイトを始めたのは2000年。
その頃はまだブログっていうものはなかったので、どのコンテンツも自分でコツコツHTMLを書いて毎回アップロードしていたんだよなぁ。今考えたらよくもそんなマメなことができたわね、って思うわ…。

そもそもサイトを始めたきっかけというのが、当時自分と同じような本の趣味をもった人がまわりに全然いなかったので、そういう人を見つけられたらいいなーと思ったからだった。
私が書いた本の感想を読んでくれて、これが好きならこっちもお勧めですよとか、そういう交流ができるようになればいいなぁという気持ちで始めたのだった。

でも当時はそう言いながらも、なにせ知り合いしか見に来ないような状態だったし、今みたいに気軽にコメントを書いたりするような雰囲気もなかったわけで…。ちょっと夢物語チックな感じだったんだよね。「そうなるといいなぁ。…なんちゃって」みたいな。
そうこうするうちに、本の感想を書くよりも日記を書いたり育児について書いたりする方が楽しくなってきて、そちらの方では掲示板(なつかしい…)に書き込みがあったり、だんだんアクセスが増えてきて交流ができたりして、本の方はすっかり手つかずになっていたんだよね。

で、年に何年かぶりの読書熱が盛り上がってきたので、もともとHPのほうに書いてた本の感想を移行して、前よりもうちょい気軽に感想を残していこうと思って、ここに書くようになったのだ。
ここはなぜかアクセスは多いけどコメントは少なくて、でも考えてみれば私もお気に入りの本読みブログはほとんど読んでるだけだもんなぁ、なんてことに気付いたりして。

それが最近、スターを付けてもらえたり、コメントでお薦めの本を教えてもらったりすることもあったりして、なんかあの頃夢物語だったことが現実になったなぁ、ってなんか感慨深いものがあるんだよね。夢は叶うんだな、って。
って話が長いって。すんません。

雪の予感がする早朝、小さな村から異変を告げる急報が入った。駆けつけた刑事を待っていたのは、凄惨な光景だった。無惨な傷を負って男は死亡、虫の息だった女も「外国の」と言い残して息をひきとる。地方の片隅で静かに暮らしていた老夫婦を、誰がかくも残虐に殺したのか?イースタ署の面々が必死の捜査を開始する。スウェーデン警察小説に新たな歴史を刻む名シリーズ開幕。

で、これね。とても面白かった。
フロストのようにコメディタッチではないんだけど、この主人公の刑事クルト・ヴァランダーがもうなんとも言えず人間くさくてそれがリアルで息遣いまでも聞こえてきそうな感じ。
そういうところが今まで読んできたいわゆるミステリーとはずいぶん違っている感じがしたなぁ。

推理小説?として見たら、どちらかといえば地味な感じだ。
だけどコツコツ聞き込みをしたり、張り込みをしたり、時には自分の勘を頼りにはったりをかましたりしながら、徐々に真相を解いていくというのが、読んでいてとても気持ち良かった。

刑事だって、事件の解決にすべてをささげていれば、妻や子にそっぽを向かれたりするし、犯人を必死に追っていて銃で撃たれればもちろん血が流れるし、父に痴呆症の症状が出てくれば悲嘆にくれてしまうし、そんな状態で酒を飲むと度を越してしまう。
弾をひゅんと避けてスケボーで橋を乗り越えたりはもちろんできないわけだ。
だからこそ、残虐な犯行に怒りを抱きどうにかして犯人を捕まえようと奔走する姿に胸を打たれる。

あー面白かった。
このシリーズも大事に読んでいこうと思う。