りつこの読書と落語メモ

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平成大家族

平成大家族

平成大家族

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72歳の元歯科医・緋田龍太郎が妻の春子、妻の母のタケ、ひきこもりの長男克郎と暮らす家に、事業が失敗した長女逸子の一家3人、離婚した妊婦の次女友恵が同居することに。にわか大家族になった緋田家の明日は・・・!?家族それぞれの目線から語られる、それぞれの事情。くすりと笑って、ほっこり心が温かくなる、新家族小説が誕生

これは楽しい。めちゃくちゃ楽しい家族小説だ。
なかなかありそうでないよ。こういう面白い家族の小説って。

それぞれクセがあって問題を抱えていて居場所がなくなって「家」に戻ってくる。
旦那の会社が倒産して自己破産してしまった長女家族。
離婚してから妊娠がわかった次女。
それに引きこもりの長男に、ボケ始めたおばあちゃん。
これらの人たちを、いやいや?迎え入れるお母さんとお父さん。

しかしこの家族、力をあわせてエイエイオーで助け合うわけではない。
かといって、いつもいつもぎすぎすして衝突しあうわけでもない。
自分の状況を大変だなぁ〜と思いながらも、どこか淡々としてちょっとお気楽だ。そして、お互いに微妙な距離感を保ちつつ、でもちらちらとお互いを気にかけつつ、なんとなく一緒にいる。
この感じがすごくいい。家族ってこんなに「薄い」もの?と思いながらも、でもこの「薄さ」こそが家族だなぁ、リアルだなぁとも思う。

これで2冊目の中島京子。2冊ともすごくよかった!