りつこの読書と落語メモ

読んだ本と行った落語のメモ

第3回 さん喬一門師弟七人会 昼の部

11/14(土)、大手町よみうりホールで行われた「第3回 さん喬一門師弟七人会 昼の部」に行ってきた。

辰のこ「たらちね」
小傳次「七段目」
喬太郎「擬宝珠」
左龍「三方一両損
さん喬「御神酒徳利」
〜仲入り
さん助「だくだく」
喬太郎「宗漢」
喬之助「品川心中(上)」

小傳次師匠「七段目」
なんといきなり「七段目」!さすがさん喬一門会。長くなる予感(笑)。
お芝居の様子が意外にも(失礼!)かっこいい。小傳次師匠は声がいいから映えるんだなぁ。
楽しかった。

喬太郎師匠「擬宝珠」
最初から「七段目」ですよ!と喬太郎師匠。ここに来るのはマニアばっかり。よみうりホールだけど「阪神万歳!」言いたい放題の喬太郎師匠。
一門会の時は喬太郎師匠がはっちゃけてる印象があるんだけど、多分他の師匠がたっぷりまじめにやるから息を抜かせてくれているのかもしれないな。
たっぷりのまくらから「擬宝珠」。旦那のところをくまさんが訪ねてきて会話が始まり「噺に入ったね」と言うのに笑った。
擬宝珠をなめる様子が変態チックで気持ち悪い面白い。

さん喬師匠「御神酒徳利」
会場に来て自分が「ネタ卸し」しないといけないことになってることに気づいたというさん喬師匠。
お客さんの中で「ネタ卸し」と思っていらした方と聞くと7割ぐらいが手を挙げて「うわ、じゃあもう逃れられない」と頭を抱える。
いいよいいよネタ卸じゃなくても!と思っていると、2日ほど前にさん助が「師匠、御神酒徳利を見てください」と稽古にやってきた。それで小さん師匠のを聞きなおして、さん助のやってるのも見てやっているので、どうなるかわからないけどやってみます。どうにもわからなくなったらさん助を呼びます、と。

おととい、さん助師匠の「御神酒徳利」を見ているだけに感激もひとしお。
「ええと、まくらはどんなだったっけな」などと言いながら噺に入り、ところどころ思い出しながら?の高座。だけどちゃんと面白いところは面白く、さん喬師匠らしいところがあるのはさすが。
最後のところで「女中の名前呼ぶの忘れちゃったよ」なんて言うのもなんか珍しいものを見れた!というレア感もあって最高。

後から出てきた喬太郎師匠が「うろ覚えでやっちゃうんだからうちの師匠はほんとにすごい」と言って、会場を大いにわかせていた。

さん助師匠「だくだく」
こんな大きなホールでさん助師匠の「だくだく」を聴ける喜びよ、よよよ…。
貧乏で何もないから部屋中に西洋紙を貼りつけて絵を描いてもらって「つもり」になって暮らそうという発想が素敵すぎる。そして言われるがままに絵を描いてくれる「先生」(この先生って何者なんだろう??)との会話がすごく楽しい。

近視で乱視の泥棒がこの長屋をのぞくところ。さん助師匠の目つきがすごく怪しくていいわー。
ありがてぇありがてぇって盗もうとすると平面で絵だと気付いて「つもり」になって盗むところを見ているくまが「ばかだなぁ」って言ったあとに「粋だねぇ」っていうのに、いつも笑ってしまう。
私が落語が好きな要素がぎゅっと詰まっているこの噺、何回聞いても幸せな気持ちになる。
自分が好きだからそう思うのかもしれないけど、この噺、さん助師匠に合ってる気がする。

喬之助師匠「品川心中(上)」
この順番にお客様も異論があるとは思いますが、一番そう思っているのは私なんです、と喬之助師匠。
いやでもすごく良かったんだ。この「品川心中」が。
喬之助師匠、いつもわりと明るくて軽い噺をするイメージが強いんだけど、こういう噺もすごくいいんだな。

もともと好きな噺なんだけど、芸者が軽くてちゃらんぽらんだから、けろっと裏切るところも後味が悪くなくて笑っちゃう。
だまされる金公はつくづくかわいそうなんだけど、女のところに文句言いに行こうかとするけれど、「あ、でも飲み食いした分の金がはらえねぇしなぁ」とあきらめるところなんか、こちらも結構軽い感じがして好き。
兄貴分の家に金公が訪ねて行った時のドタバタも楽しくていいわー。

12時に開演して終わったのが15時半。
ほんとにさん喬一門会はいつもボリュームたっぷりで満足度が高い。